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金価格の変動要因はなにがある?~もっと知りたい商品先物取引


みなさんこんにちは!フィスコマーケットレポーターの高井ひろえです。今回のコラムでは、足元の金価格の動きとその背景、そして今後の価格見通しについてお伝えしていきます。

■金価格は引き続き軟調な展開
まず最近の金価格の動きを振り返ってみましょう。東京商品取引所(TOCOM)の先物市場にて金価格(2020年10限月)は10月29日に直近の高値5,283円をつけた後、11月13日に直近の安値5,067円をつけ、引き続き軟調な展開となっています。

■金価格が軟調になっている背景
このように金価格が軟調になっている背景の1つとして、NY金市場ファンドの買い越し枚数の多さが挙げられます。「買い越し」とは、売買数量のうち、売り数量よりも買い数量の方が多いことを指します。このNY金市場ファンドの買い越し枚数が、2019年9月24日に31万2,444枚と過去最高水準となっています。なお足元10月29日の買い越し枚数は27万6,515枚となっており、ピークから減少していますが、新規の買いが入りやすいとは言えない状態です。ちなみに15万枚くらいに減ってくると新規の買いが入りやすい状態と一般的に言われています。

もう1つ、金価格が軟調になっている背景として挙げられるのは、宝飾需要の低迷です。宝飾需要は2019年第3四半期において460.9トンにとどまり、前年同期比-16%です。これは、2010年第2四半期以来の低い水準です。この減少の理由は、金の2大消費国である中国、インドの金消費が減っていることです。中国の場合は米中貿易戦争で景気が冷え込んだためでしょうか。インドの場合、金高により買い控えが起きているため、それぞれ消費が減少しています。

また、世界的な株高も、金価格下落の背景として挙げられます。株式に投機資金が流れると、相対的に金へ資金が流れにくくなるというのはよくいわれていることです。11月16日にNYダウは2万8,000ドルと過去最高値を更新しており、株式市場は過熱しています。

■金価格を取り巻く基本的な環境は悪くはない
これまで説明してきました通り、足元の金価格は弱含む展開が続くとみられます。ただ、基本的な金の環境は悪くはないといえます。金のETFの保有量は増加傾向にあり、世界的に金人気は根強く残っているからです。2019年第3四半期の金ETF保有量は2,855トンを記録し、前期から258トン増加しています。これは2016年第1四半期以来の最高水準を記録しています。

また潜在的な地政学リスクを考えても、リスク回避を狙った資金が金に推移する可能性は想定できます。地政学リスクとは米中貿易戦争、英国のEU離脱などです。

これらの要因を考えながら、今後の金市場の動きをウォッチしていきましょう。

フィスコマーケットレポーター 高井ひろえ




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