大野芳政:相場を見ずに「株価レーティングで1億円儲ける!」秘密の投資法【FISCOソーシャルレポーター】
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※2019年8月3日16時に執筆
株式市場では国内外の証券会社やシンクタンク各社から毎日、多数のアナリストレポートがリリースされています。もともと、大口の売買注文を出す機関投資家向けに書かれていましたが、最近では一般の個人投資家にも提供されており、目にする機会も多いのではないでしょうか。
個別株のレポートでは、証券アナリストがファンダメンタル分析を基づいて個別株の企業価値を算出し、現在の株価に対する「割安・割高」から「買い(強気)・中立・売り(弱気)」などの株価レーティングを付与しています。
レポートがリリースされた直後は、一時的に値動きが大きくなるため、こうしたレーティングの情報を材料に売買する個人投資家も少なくありません。ただし、銘柄によっては、寄り付きが天井になってしまうことも多々あるため、レーティングに期待して買ったら高値を掴んでしまったという経験がある方も多いのではないでしょうか。
はっきり言うと「レーティング引き上げ=儲かる」は間違いです。「玉」よりも「石」の方が多いため、これだけでは勝率としては低いと考えた方がよいでしょう。しかし、「玉」と「石」を見分けることができたらどうでしょうか。勝率はぐんと上がります。
「玉」と「石」の違いはなんなのか。証券アナリストの「大野芳政」が株価レーティングを15年間以上、研究し続けた結果、いくつかの法則を発見しました。
そこで、レーティング公開後の値動きが一巡した銘柄から、短期だけでなく、中長期的にも上値余地が大きく残っている注目銘柄を紹介します。
☆今週の3銘柄はこちら!!
■レッグス<4286>
いちよし証券が7月29日投資判断「A(買い)」を据え置き、フェアバリューを2,700円から3,000円へ引き上げたことが伝わっています。
私が注目している点は、レポートの内容です。レポートでは、「コラボカフェのように、今後もプラットフォーム(コンビニエンスストア、ドラッグストア、カフェ、居酒屋等)とコンテンツ(キャラクター、アニメ、ゲーム、映画、アーティスト)の領域を広げることで事業拡大を図っていく」としています。現時点では未知数ではあるものの、中長期的な拡大への期待が高まりを感じさせ、こういった内容は全員参加型の相場に発展する可能性が高いと思います。
そのほか、特筆すべきはレーティング公開後の値動きです。株価は7月30日に一時2,205円まで上昇する場面がありましたが、買い一巡後は利益確定の売りに押され、公開前の水準まで下落しています。ただ、フェアバリューとの乖離は47%(8/2終値時点)と大きくなっており、落ちてくるナイフを掴んででも、押し目に妙味があると注目しています。
■サムティ<3244>
岩井コスモ証券が8月1日に投資判断を新規に「A(強気)」、目標株価を2,200円としたことが伝わっています。
私が注目しているのは、担当のアナリストです。実はこのアナリストが書いたレポートは公開後、1週間程度の間は株価が弱いものの、その後は鋭角的なリバウンドを描く傾向があります。こうした値動きから見て、機関投資家などの間で彼のファンが多いことが伺えます。
レポートの内容も、「REIT(不動産投資信託)を中心としたビジネスモデルの転換を加速。来期には大和証券グループ本社<8601>と共同でホテルREITの組成も計画するなど、中長期的にも期待できる」と、新たな事業による成長が期待できるというもの。世界的な金融緩和ムードが強まるなど追い風が吹く中で、物色の矛先が向かう可能性が高いと見ています。
■NEC<6701>
岩井コスモ証券が8月2日に投資判断を新規に「A(強気)」、目標株価を6,000円としたことが伝わっています。
レポートの内容は、「国内の人員削減などの構造改革に関わる費用の計上が一巡し、同社が強みを持つ顔認証技術や5G(第5世代移動通信システム)の通信基地局整備などでの収益拡大により新たな成長局面を迎えている」というもの。EPS(1株あたり純利益)も今期予想の250.3円→327.3円と31%のアップが見込まれ、インパクトは大きいと考えます。
それ以上に、注目すべきは、リストラによって筋肉質になったところに、旬のテーマである5Gの追い風が吹くといったタイミングの良さです。大型の割安株ということもあり、機関投資家も手掛けやすく、長期的な相場が期待できそうです。
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執筆者名:大野芳政
ブログ名:証券アナリストが考えたスマホでできるお手軽株式投資「トランプ式投資術」
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