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9日の米国市場ダイジェスト:NYダウ190ドル安、貿易摩擦への懸念が強まる


■NY株式:NYダウ190ドル安、貿易摩擦への懸念が強まる

米国株式相場は下落。ダウ平均は190.44ドル安の26150.58、ナスダックは44.61ポイント安の7909.28で取引を終了した。トランプ政権が、欧州連合(EU)による航空機大手エアバスに対する補助金を巡る対抗措置として、関税措置を検討していることが報じられ売りが先行。国際通貨基金(IMF)が2019年の世界経済の成長見通しを再び下方修正したことも嫌気され、終日軟調推移となった。セクター別では、メディアや公益事業が上昇する一方で資本財やエネルギーが下落した。

カジノ・ホテル運営のウィン・リゾーツ(WYNN)は、豪クラウン・リゾーツの買収計画を撤回し下落。航空大手のアメリカン航空(AAL)は、1-3月期の業績見通しを下方修正し、軟調推移となった。ゴールドマンサックスが半導体メモリー市場の悲観的な見通しを示し、アプライド・マテリアルズ(AMAT)やラムリサーチ(LRCX)など半導体関連銘柄が売られた。一方で、エンターテイメントのウォルト・ディズニー(DIS)は、一部アナリストによる投資判断引き上げを受け上昇した。

明日のデルタ航空(DAL)を皮切りに1-3月期決算シーズンに突入する。決算発表シーズンに入ることで主要企業の足元の業績や見通しに注目が集まるため、株価収益率(PER)などで割安感のある銘柄の株価水準が見直されることになるだろう。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:

9日のニューヨーク外為市場でドル・円は、111円36銭から110円98銭まで下落し111円16銭で引けた。国際通貨基金(IMF)が2019年の世界経済の成長率見通しを金融危機以降の低水準に引き下げたほか米国政府が対欧州連合(EU)輸入品に報復関税措置を警告したため米債利回りが低下、ドル売りが優勢となった。リスク回避の円買いも加速。

ユーロ・ドルは、1.1284ドルまで上昇後、1.1262ドルまで反落し1.1263ドルで引けた。米債利回り低下に伴うドル売りが優勢となったのち、米国が対EU輸入品に報復関税措置を警告したことで警戒感が広がりユーロ売りに拍車がかかった。ユーロ・円は、125円56銭から125円14銭まで下落。ポンド・ドルは、1.3082ドルから1.3031ドルまで下落した。欧州連合(EU)サミットを控えて、調整や警戒感からポンド売りが優勢となった。ドル・スイスは、0.9980フランまで下落後、1.0009フランまで反発した。


■NY原油:反落で63.98ドル、需要の鈍化懸念

9日のNY原油先物5月限は反落(NYMEX原油5月限終値:63.98↓0.42)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物5月限は前日比−0.42ドルの63.98ドルで通常取引を終えた。

国際通貨基金(IMF)が2019年世界経済の成長見通しを引き下げたため需要鈍化懸念が広がった。また、ロシアが減産に懐疑的見方を示したため供給ひっ迫懸念も後退した。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  28.89ドル   -0.28ドル(-0.96%)
モルガン・スタンレー(MS) 44.26ドル   -0.72ドル(-1.60%)
ゴールドマン・サックス(GS)200.62ドル  -1.92ドル(-0.95%)
インテル(INTC)        55.32ドル   -0.36ドル(-0.65%)
アップル(AAPL)        199.50ドル  -0.60ドル(-0.30%)
アルファベット(GOOG)    1197.25ドル -6.59ドル(-0.55%)
フェイスブック(FB)     177.58ドル  +2.65ドル(+1.51%)
キャタピラー(CAT)      136.35ドル  -3.47ドル(-2.48%)
アルコア(AA)         29.10ドル   -0.56ドル(-1.89%)
ウォルマート(WMT)      98.69ドル   -0.54ドル(-0.54%)
スプリント(S)         5.83ドル   +0.06ドル(+1.04%)



<SF>

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