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金の「保有量」から国際関係を読み解く~もっと知りたい商品先物取引


みなさんこんにちは!フィスコマーケットレポーターの高井ひろえです。前回のコラムでは各国の金の「購入量」から国際関係を読み解きました。金が「有事にも価値を保つ」という側面に注目しながら各国の購入量を見ることで、有事への意識の強さを考察することができましたね。ちなみに近年、最も金を購入しているのはロシア、次に中国、カザフスタンでした。(2001-2018第3四半期)いずれの国も対米国を意識した金買いをしているともみることができました。今回は各国の金の「保有量」に注目して国際関係を考えていきたいと思います。

■ 8,000トン超の金を持つのはあの国
金の「保有量」が最も多いのは米国です。世界の中央銀行が保有するうち約25%に相当する8,000トン以上の金を保有しています(2019年1月末時点)。なぜ米国はこれほど金を持っているのでしょうか?米国以外の国は、自国の通貨の価値が下がっても、世界の貿易で多く使われているドルさえ持っていれば国際取引ができることを念頭にドルを保有しています。一方で、米国はドルを自国の通貨としているので、外貨準備として他国の通貨を持つ必要がありません。そのため、もしドルの価値が大幅に下がってしまったときなどは、金を保有することでコントロールすればよいと思っているので、その分保有量が多いとみることもできます。

■ 金を買わない日本の理由
なお、このようにより多くの金を保有しようとするトレンドは、米国に限らず世界的なものとなっています。特にリーマンショックや欧州債務危機をきっかけに各国は資産を金などにも分散して投資する重要性を痛感したため、2010年以降に金を買う動きを強めています。金は国の信用リスクを伴わない「無国籍通貨」と呼ばれていることからも、経済危機を契機に買われる理由がわかりますよね。なお足元では、米中貿易交渉や英国のEU離脱についてなどの政治・経済問題が注目されて、金を買う動きがみられています。

ちなみに日本の金の保有量はほとんど増えておらず、765トンを維持したまま平行線となっています(2007-2018年)。この背景には、日本は金よりも米国債を買わざるをえない立場だということがあります。その見返りとして日本は米国に安全保障の多くを担ってもらっているとも考えられます。別の視点からは、内需拡大が停止している日本経済は、米国などへの輸出の伸びによって支えられている面もあります。そのため日本は米国債を買って米国の財政赤字を補填してようにも見えると言ったら言い過ぎでしょうか。

多くの国が金の保有量を増やしている中で、日本のように金保有量が増えていない国を見つけると疑問に思いますが、この理由にも「国際関係」が絡んでいることがわかります。

フィスコマーケットレポーター 高井ひろえ




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