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米ハイテク株高を支援材料に21500円を回復【クロージング】


12日の日経平均は大幅に続伸。378.60円高の21503.69円(出来高概算12億3000万株)で取引を終えた。米株高の流れを受けて買い先行のスタートとなり、寄り付き時点で3月SQ値(21348.40円)を上回った。その後もじりじりと上げ幅を広げており、前引けにかけて21500円を回復。後場はこう着感の強い相場展開ではあったが、21500円を上回る水準での推移が続いた。

パウエルFRB議長がメディアのインタビューで現在の政策金利が適切であるとの認識を示したことが材料視されたほか、米半導体メーカーのエヌビディアはメラノックス・テクノロジーズの買収で合意との報道を受けて、他の半導体株への支援材料となった。さらに、英国のメイ首相は、ブレグジットに関する合意案を「法的拘束力のある」ものに変更することで欧州連合(EU)と合意したと発表したことも買い戻しを誘う格好となった。

東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1890超となっており、全体の約9割を占めている。セクターでは証券、電気機器、不動産、その他製品、精密機器、機械、鉄鋼、ガラス土石の強さが目立つ。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>、TDK<6762>、東エレク<8035>がけん引する格好となった。

日経平均は寄り付き時点で3月SQ値を上回り、チャート上では5日線、25日線を上回っており、センチメントを明るくさせているだろう。ただ、指数をけん引しているのはインパクトの大きい値がさ株中心であり、物色としてはインデックス売買が中心であったと考えられる。また、出来高についても大きく膨れていないこともあり、新規の買いオーダーというよりは、売り方の買い戻しが中心とみられる。日経平均は21500円を回復しているが、積極的な参加者は限られているといったところであろう。

外部環境に振らされやすい需給状況が続くだろうが、まずは3月SQ値を支持線に変えたいほか、結果的には25日線をキープすることが、次第に買い安心感につながることになろう。もっとも、米中交渉を見極めたいことから中長期的なポジションは取りづらく、目先的には配当狙いのほか、テーマ株等の流動性が高まりやすい銘柄に短期資金が集中する流れになりやすいとみられる。




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