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欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋る展開か


13日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想する。米株安の連鎖への警戒感から円買いに振れやすい見通し。ただ、イタリアの財政規律やブレグジットへの懸念から引き続き欧州通貨は売られやすく、ドルは選好地合いが見込まれる。

ドル・円は前日の海外市場で、ユーロ・ドルの大幅安によりでやや押し上げられたものの、NYダウなど米国の主要株価指数が2%前後も下げたことを手がかりに113円66銭まで売り込まれる場面もあった。本日のアジア市場でも、日経平均株価の軟調地合いを背景に円買い先行の展開となり、一時113円58銭まで弱含んだ。足元では米中通商摩擦の緩和期待が浮上し、114円絡みに戻しているが、欧米株安への警戒感から円買いムードは根強い。

下落基調の続くユーロ・ドルに関しては、本日がイタリアの2019年予算案再提出の期限となるが、財政規律に対する姿勢が問題視されれば制裁などが想定され、ユーロ売りが再開するだろう。また、19時発表のドイツの11月ZEW景気期待指数は2011年12月以来約7年ぶりの低水準に落ち込む可能性があり、ユーロ圏の景況感悪化を背景にユーロ売りが強まればユーロ・ドルはさらに下値を模索する展開となろう。

また、ポンド・ドルも、メイ英首相がまとめた欧州連合(EU)離脱合意案が政権内外から批判にさらされ、議会の承認は不透明感が広がる。そうしたなか、今晩発表の英国の雇用関連統計が低調となれば、追加利上げ観測も後退し、ポンド売りが優勢となる見通し。こうした欧州通貨の下落基調が続けば、ドルへの資金流入が見込まれ、ドル・円の下げは前日の海外市場同様に限定的となろう。ただし、円買いがドルの戻りを弱めそうだ。

【今日の欧米市場の予定】
・18:30 英・7-9月ILO失業率(予想:4.0%、6-8月:4.0%)
・19:00 独・11月ZEW景気期待指数(予想:-26.0、10月:-24.7)
・24:00 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁が開会あいさつ(地域経済会合)
・24:00 ブレイナード米FRB理事講演(AI関連)
・04:00 米・10月財政収支(予想:-1000億ドル、17年10月:-632.14億ドル)
・04:20 ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁講演(フィンテック関連)




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