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海外勢の需給変化に関心、メジャーSQに向けた思惑も【クロージング】


31日の日経平均は小幅ながら9営業日ぶりに反落。4.35円安の22865.15円(出来高概算13億株)で取引を終えた。トランプ大統領が来週にも中国からの輸入品2000億ドルに対する関税引き上げを実施する意向が伝わり、貿易摩擦が一段と激しさを増すとの懸念からシカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まった。しかし、寄り付き直後に一時22678.03円まで下げ幅を拡大する局面もみられたが、その後はじりじりと下げ幅を縮める展開。後場に入るとより底堅さが意識される中でプラスに転じ、その後もプラス圏での推移が続いていたが、大引けでは週末のポジション調整等もあってか、小幅に下げに転じている。一方で、マザーズ指数は早い段階でプラスに転じると、その後もプラス圏での推移が続くなど、個人投資家の物色意欲の強さが窺えた。

東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1200を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは医薬品、精密機器、サービス、不動産、情報通信がしっかりな半面、石油石炭、保険、鉄鋼、非鉄金属、銀行、海運の弱さが目立っている。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、エーザイ<4523>が堅調。一方で、ファナック<6954>、東エレク<8035>、信越化<4063>が重石となっている。

トランプ大統領が来週にも中国からの輸入品2000億ドルに対する関税引き上げを実施する意向が伝わったことから、資源や素材関連は手掛けづらい状況であった。また、為替市場での円高傾向も手掛けづらくさせていたであろう。一方で、医薬品の一角が堅調であり、マザーズでもサンバイオ<4592>の強い値動きが目立ち、個人主体の中小型物色への支援要因になっている。

泥沼化する米中貿易戦争に対する警戒感は根強いが、とは言え市場反応も見極めづらいところである。これまでのトランプ大統領によるSNSを活用した発言に対して市場は波乱含みとなるものの、その後はショートカバーが優勢になりやすい。楽観視する訳ではないが、米中間選挙まではこういった状況が続きやすいとも考えられ、冷静に下値を拾うスタンスになりそうだ。

また、足元ではリバウンド基調が継続しており、海外勢の夏休み明けとなる来週以降の需給変化も意識されやすい。名実ともに9月相場入りに伴う需給も意識されるほか、23000円での攻防が続く中、9月2週のメジャーSQに向けた、思惑的な動きも意識されてくるだろう。



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