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欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、米消費者信頼感指数を注視


26日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想する。米中・米欧の貿易戦争への懸念はさらに強まり、リスク回避的な円買いに振れやすい見通し。ただ、今晩発表の米国の6月消費者信頼感指数は前回堅調になった勢いが維持されるとの見方であり、連邦準備制度理事会(FRB)の年内の利上げペース加速観測によるドル買いを誘発しそうだ。

前日報道された米国政府の産業上重要な技術を保有する国内企業への投資制限計画に関し、ナバロ国家通商会議(NTC)委員長は投資を制限する計画はないと述べた。それを受け、ドル・円は25日のNY市場終盤に110円を回復する場面があった。ただ、NY株式市場でハイテク産業が上場しているナスダック総合指数は前日比2%超安で引け、その後の米株先物もやや不安定な値動きで、米中貿易戦争への警戒が続く。また、フランスのルメール経済・財務相は、欧州連合(EU)内で製造された自動車の米国の輸入制限に対する報復関税を示唆し、米欧の緊張も高まっている。こうした状況から、引き続き警戒の円買いに振れやすい展開となりそうだ。

反面、本日のアジア市場で上海総合指数や日経平均株価が比較的大きく売られたものの、ドル・円は109円30銭台では押し目買いで下げ渋る値動きが目立ち、ドルの下値の堅さが意識される。そうしたなか、今晩23時発表の米国の6月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)が堅調を維持すれば、ドル買いになる可能性がある。同指数は足元で2000年以来の高水準が続いている。また、FRB内で中間派とされるボスティック・アトランタ連銀総裁やカプラン・ダラス連銀総裁の発言機会があり、ややタカ派的姿勢への傾斜がみられれば、年内の利上げペース加速観測を後押しするだろう。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・17:30 英・5月銀行協会住宅ローン承認件数(予想:38149件、4月:38049件)
・22:00 米・4月S&PコアロジックCS20都市住宅価格指数(前年比予想:+6.80%、3月:+6.79%)
・23:00 米・6月消費者信頼感指数(予想:128.0、5月:128.0)
・23:00 米・6月リッチモンド連銀製造業指数(予想:15、5月:16)
・02:00 米財務省2年債入札(340億ドル)
・02:15 ボスティック米アトランタ連銀総裁対話会合に出席
・02:45 カプラン米ダラス連銀総裁講演




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