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VIXショックで付けた21000円割れが再び意識されてくる【クロージング】


1日の日経平均は大幅に続落。343.77円安の21724.47円(出来高概算15億1000万株)で取引を終えた。2月28日の米国市場は、NYダウが380ドル超の下落となり、25日線を割り込んでいる。原油相場の下落のほか、10-12月GDP改定値が速報値から下方修正されるなど、弱い経済指標の内容が嫌気された。この流れを受けてシカゴ日経225先物清算値は大阪比190円安の21910円となり、これにサヤ寄せする格好から、幅広い銘柄に売りが先行した。その後も断続的な売りは続く中、前引け際には一時21700円を下回っている。後場に入ると日銀のETF買い入れへの思惑から下げ渋る局面もみられたが、戻りは鈍く大引け間際には再び21700円を下回っている。

東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1700を超えており、全体の8割を超えている。セクターでは空運のみが上昇する一方で、鉱業、機械、倉庫運輸、金属製品、化学、鉄鋼、精密機器、非鉄金属が2%を超える下落となった。先物主導によるインデックスに絡んだ売りの影響から、ダイキン<6367>、ファーストリテ<9983>、信越化<4063>、テルモ<4543>、ファナック<6954>、ソフトバンクG<9984>など指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均を下押す格好となった。

日経平均はマドを空けての下落で、2月22日の直近安値水準まで下げてきている。この水準を下回ってくるようだと、VIXショックで付けた21000円割れが再び意識されてくる可能性がある。週間形状では26週線を割り込んできており、週末大引け段階でクリアするには350円程度上昇する必要がある。米国市場が急反転をみせてくるような動きをみせてこないと切り返しは厳しい状況であろう。心理的な抵抗線を支持線に変えることができず、戻り待ちの売り圧力が強まりやすいと考えられる。

一方で、全体の地合いに押されつつも、インデックス売買の影響を受けない新興市場の中小型株への物色は強まりそうである。VIXショック時の急落局面で需給整理が一気に進んでおり、仕切り直しからの物色意欲は強そうだ。(村瀬智一)



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