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欧米為替見通し:ドル・円は戻りの鈍い展開か、米株安一服も買いは慎重


今日の欧米外為市場では、ドル・円は戻りの鈍い展開を予想したい。米国株の前週末からの大きな下げは一服し、リスク回避的な円買いは弱まる見通し。ただ、状況を見極める
ムードが広がり、材料難のなかドルの買戻しは小幅にとどまりそうだ。

前日の米株式市場で主要3指数は反発し、NYダウは500ドル超高で取引を終えた。それを受けた本日の東京株式市場では日経平均株価が前場に一時約700円高の堅調地合いとなった。前週末からの米国株の大きな下げが一服したことで、リスク回避的な円買いはいったん収束したとみられる。

ただ、米10年債利回りは週明けに2.60%台に低下したが、前日から再び上昇基調となり前週末に付けた2.80%台に水準を切り上げる場面もあった。また、本日午後時点で米株式先物はマイナス圏で推移しており、今晩は株安観測が広がる。金融市場の混乱は安定したとは言い切れず、アジア市場では日本株高にもかかわらずドル・円は弱含んだ。

このため、今晩の海外市場でも引き続き米国の長期金利や株価にらみの展開となりそうだ。金利の上昇を受け株価が軟調地合いとなれば、リスク回避的な円買いが強まり、クロス円の下落がドル・円の値動きに波及するだろう。また、株価がプラス圏を維持しても上昇幅が限定的なら円買いは弱まらず、ドルの戻りは小幅にとどまる見通し。

一方、今晩から明朝にかけてのカプラン米ダラス連銀総裁、ダドリーNY連銀総裁、エバンス米シカゴ連銀総裁による討論会などでの発言も注目される。利上げに積極的な見解は、米長期金利上昇やそれに伴う株安につながる可能性があり、警戒が必要だろう。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・17:30 英・1月ハリファックス住宅価格(前月比予想:+0.2%、12月:-0.6%)
・19:00 欧州委員会が経済予測公表
・20:00 カプラン米ダラス連銀総裁が討論会参加(独フランクフルト)
・21:00 米・MBA住宅ローン申請指数(先週)(前回:-2.6%)
・22:30 ダドリーNY連銀総裁質疑応答
・24:15 エバンス米シカゴ連銀総裁が討論会参加(米経済、金融政策関連)
・03:00 米財務省10年債入札(240億ドル)
・05:00 米・12月消費者信用残高(予想:+200.00億ドル、11月:+279.51億ドル)
・05:00 NZ準備銀行が政策金利発表(1.75%に据え置き予想)
・07:20 ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁講演(ハワイ)





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