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9日の米国市場ダイジェスト:ダウ101ドル安、税制改革への先行き不透明感が広がる


■NY株式:ダウ101ドル安、税制改革への先行き不透明感が広がる

9日の米国株式相場は下落。ダウ平均は101.42ドル安の23461.94、ナスダックは39.06ポイント安の6750.05で取引を終了した。上院の税制改革案では法人税減税が19年度に先送りされるなど、下院との相違点が明らかとなった。税制改革法案の早期成立が困難になるとの見方から、終日軟調推移。これまでの株価上昇を受けた利益確定の動きも相場の上値を抑えた。セクター別では、メディアやヘルスケア機器・サービスが上昇する一方で半導体・半導体製造装置や資本財が下落した。

写真共有アプリを手掛けるスナップ(SNAP)はモルガンスタンレーによる投資判断引き下げを受け、軟調推移。半導体メーカーのアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)やエヌビディア(NVDA)は、同業インテル(INTC)が新たに独自の画像処理半導体を開発しているとの報道で、競争激化懸念から売られた。銃器やアウトドア用品のビスタ・アウトドア(VSTO)は通期見通しが予想を下振れ、大幅下落。一方で、ビデオストリーミング用機器のロク(ROKU)は決算内容が好感され、50%を超す大幅上昇となった。

エンターテイメントのウォルト・ディズニー(DIS)はマーケット終了後に8-10月期決算を発表、売上高、一株利益ともに予想を下振れた。時間外取引で下落して推移している。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:米法人税減税1年先送りの思惑でドル反落

9日のニューヨーク外為市場でドル・円は、113円69銭から113円09銭まで下落し、113円48銭で引けた。米上院が発表した税制改革法案の中で、法人税減税の実施が2019年に先送りされることが盛り込まれていることが明らかになると、失望感からドル売りが加速した。また、株安に連れたリスク回避の円買いが優勢となった。

ユーロ・ドルは、1.1600ドルから1.1655ドルまで上昇し、1.1640ドルで引けた。欧州委員会(EC)のユーロ圏経済見通し引き上げを好感したユーロ買いが優勢となった。ユーロ・円は、131円70銭から132円23銭のレンジで乱高下した。ユーロ圏経済見通しの引き上げを好感したユーロ買いと、リスク回避の円買いが交錯。ポンド・ドルは、1.3094ドルから1.3166ドルまで上昇した。ドル・スイスは、0.9996フランから0.9922フランへ下落した。


■NY原油:反発で57.17ドル、クッシングの原油在庫減少の思惑も

NY原油先物12月限は反発(NYMEX原油12月限終値:57.17 ↑0.36)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は前日比+0.36ドルの57.17ドルで取引を終えた。オクラホマ州クッシングの原油在庫の減少観測が原油先物相場を下支えした。中東地域における地政学的リスク増大が懸念されていることも影響したようだ。米国株安は特に意識されなかったようだ。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  26.49ドル -0.30ドル(-1.12%)
モルガン・スタンレー(MS) 48.82ドル -0.22ドル(-0.45%)
ゴールドマン・サックス(GS)240.79ドル -0.46ドル(-0.19%)
インテル(INTC)      46.30ドル -0.40ドル(-0.86%)
アップル(AAPL)      175.88ドル -0.36ドル(-0.20%)
アルファベット(GOOG)   1031.26ドル -8.59ドル(-0.83%)
フェイスブック(FB)    179.30ドル -0.26ドル(-0.14%)
キャタピラー(CAT)     135.34ドル -1.95ドル(-1.42%)
アルコア(AA)       43.33ドル -2.56ドル(-5.58%)
ウォルマート(WMT)     90.30ドル +0.04ドル(+0.04%)
スプリント(S)       6.17ドル +0.18ドル(+3.01%)



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