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後場に注目すべき3つのポイント~日経平均は反発、やや割り切りスタンスでの短期的な値幅取り


7日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均は反発、やや割り切りスタンスでの短期的な値幅取り
・ドル・円は109円08銭、弱含み、ユーロ・ドルにらみ
・値上がり寄与トップは東エレク、同2位はダイキン


■日経平均は反発、やや割り切りスタンスでの短期的な値幅取り

日経平均は4日ぶりに反発。72.22円高の19430.19円(出来高概算7億6000万株)で前場の取引を終えている。6日の米国市場では、トランプ米大統領と議会指導部はハリケーン「ハービー」の被害救済法案に、12月15日までの債務上限引き上げと政府運営資金の確保を抱き合わせることで合意したことが好感された。この流れを受けてシカゴ日経225先物清算値は大阪比120円高の19460円だった。東京市場でもこれを引き継ぐ格好となり、日経平均は19400円を回復して始まった。

しかし、北朝鮮が9月9日の建国記念日や10月10日の朝鮮労働党創建記念日に合わせ「大陸間弾道ミサイル(ICBM)を通常角度で発射する可能性がある」と伝えられるなか、こう着感の強い相場展開に。明日に先物・オプションSQを控えていることも手控え要因になるなか、日経平均の日中値幅は70円程度にとどまっている。セクターではパルプ紙、機械、輸送用機器、鉱業、建設、金属製品、ゴム製品が堅調。一方で海運、情報通信が小安い。

日経平均は自律反発をみせているが、5日線辺りが上値抵抗として意識されており、上値を追いづらい需給状況が窺える。トランプ米大統領は、北朝鮮に対して軍事行動を取ることは現米政権の「第1の選択肢」ではないと述べている。強硬姿勢が和らいだことは安心材料になろうが、日本上空を通過する形でミサイルを発射する恐れや、さらにこれが常態化する可能性も警戒されるなか、積極的には手掛けづらいだろう。

また、TOPIXもプラスで前場を終えており、午後の日銀によるETF買い入れは期待しづらいところ。需給の下支えが限られるなか、大引けにかけてのポジション圧縮の動きが意識されやすい面はある。マザーズ指数が下げに転じていることも、短期筋の物色さえも後退させそうである。やや割り切りスタンスでの、テーマ性のある銘柄や売られ過ぎの銘柄等による、短期的な値幅取りの売買が続きそうである。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は109円08銭、弱含み、ユーロ・ドルにらみ

7日午前の東京外為市場で、ドル・円は弱含み。今晩開催の欧州中銀(ECB)理事会を前にユーロ・ドルが買われやすく、ドルを押し下げた。

ドル・円は、米債務上限問題に関する前進で日経平均株のプラス圏推移が続き、リスク回避的な円買いは弱まった。108円台に下げた場面では、国内実需筋による買戻しが観測され、ドルは109円台に戻した。

ただ、今晩の欧州中銀(ECB)理事会を控えユーロ・ドルに買いが入りやすく、ドル・円には下方圧力に。ランチタイムの日経平均先物は堅調地合いが続き、リスク選好的な地合いだが、ドル買い・円売りは弱そうだ。

12時27分時点のドル・円は109円08銭、ユーロ・円は130円09銭、ポンド・円は142円35銭、豪ドル・円は87円15銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・SEMITEC<6626>や三井ハイテ<6966>がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます

・値上がり寄与トップは東エレク<8035>、同2位はダイキン<6367>


■経済指標・要人発言

・トランプ大統領
「議会と災害救済への短期歳出、12月15日までの債務上限引き上げで合意」
「北朝鮮に対する軍事行動は第1の選択肢ではない」
「中国習主席との電話会談、非常に率直で強力」

・米地区連銀経済報告(ベージュブック)
「経済活動、緩慢ないし緩やかに拡大」
「雇用の伸びはいくらか鈍化、労働市場は引き続き引き締まっている」
「賃金圧力は限定的、賃金の伸びは緩慢から緩やか」


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・14:00  景気動向指数(7月)
・14:00  消費活動指数(日本銀行)

<海外>
・15:00  独・鉱工業生産指数(7月)  4.5%  2.4%



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