後場に注目すべき3つのポイント～日経平均は反発、ジャクソンホール会合後を意識したリバランス中心

25日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均は反発、ジャクソンホール会合後を意識したリバランス中心
・ドル・円は109円64銭、小じっかり、日本株高の継続に期待
・値上がり寄与トップはユニー・F、同2位はスズキ


■日経平均は反発、ジャクソンホール会合後を意識したリバランス中心

日経平均は反発。86.59円高の19440.36円（出来高概算6億5000万株）で前場の取引を終えた。24日の米国市場では、金融・経済シンポジウムでのイエレン議長らの講演内容を見極めたいとの思惑から様子見姿勢が広がった。ただし、シカゴ日経225先物清算値は大阪比85円高の19405円。円相場は1ドル109円60銭辺りでの推移と、若干円安に振れて推移している流れにより、反発して始まった。

その後19400円を下回る場面もみられたが、輸出関連や小売、薬品、ハイテクの一角に買い戻しの動きもみられ、これが日経平均を下支えする格好となった。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1100を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは鉄鋼、輸送用機器、海運、証券、空運、繊維、非鉄金属、銀行がしっかり。半面、食料品、水産農林、建設、不動産が小安い。

インデックスに絡んだ商いが主導するなか、ジャクソンホール会合を控え、アク抜けの先回りといったリバランスの動きが出ているようである。また、北朝鮮はきょう25日に「先軍節」を迎えるが、小康状態が続いているため、こちらも一先ずアク抜けが意識されている面もあろう。とはいえ、全般模様眺めムードが強い中でのインデックスに絡んだ商いの影響が大きく、出来高は低水準である。中小型株への物色もみられているが、短期的な値幅取り中心のため、トレンドが出難い面もある。

後場は日銀のETF買い入れが期待できないなか、次第に様子見色が強まってくると考えられる。中小型株にシフトしてくると考えられるが、大引けにかけての資金の逃げ足の速さには注意しておきたいところである。

（株式部長・アナリスト 村瀬智一）


■ドル・円は109円64銭、小じっかり、日本株高の継続に期待

ドル・円は109円60銭台で小じっかりの値動きとなっている。ランチタイムの日経平均先物はプラス圏での推移が続き、目先の日本株高の継続を期待したドル買い・円売りの流れ。ただし、ジャクソンホールでの材料待ちのため、ドルの上昇は小幅にとどまろう。

12時25分時点のドル・円は109円64銭、ユーロ・円は129円36銭、ポンド・円は140円44銭、豪ドル・円は86円60銭で推移している。

（為替・債券アナリスト 吉池威）


■後場のチェック銘柄

・クボテック<7709>や太田昭<9658>がストップ高
※一時ストップ高・安（気配値）を含みます

・値上がり寄与トップはユニー・F<8028>、同2位はスズキ<7269>。


■経済指標・要人発言

・カプラン米ダラス連銀総裁
「我々はバランスシートの縮小を速やかに開始する必要」
「政府機関の閉鎖は、監視すべき項目のひとつ」
「利上げに辛抱強い姿勢を望む」
「年内に行動しないとは言っていないが、辛抱すべき」
「本年の経済成長が2％を上回ると、自信」
「2017年経済の見通しには新たな政策を考慮していない」
「NAFTAは適切な方法での見直しが必要」


☆後場の注目スケジュール☆

＜国内＞
・特になし

＜海外＞
・15:00　　独・GDP改定値(4-6月)　　　　2.1％



＜HT＞