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欧米為替見通し:ドル・円は弱含みか、米財務長官の利上げけん制的発言が重石に


今日の欧米外為市場では、ドル・円は弱含む展開を予想したい。ムニューチン米財務長官が前日、「ドル高にはいくらか問題がある」と述べことが、ドル売りにつながった。また、「おそらく、長期にわたり低金利が続くだろう」との利上げけん制的な発言もみられ、米連邦準備理事会(FRB)の年内利上げペースが鈍るとの思惑が、一段のドル売り圧力になる可能性がある。

そのほか、28日にはトランプ米大統領による就任後初の議会演説で経済政策が示されるものの、期待外れになるとの思惑が浮上。来週にかけて、ドル売りに振れやすい地合いとなりそうだ。

トランプ大統領はこれまで、向こう10年間で5500億ドル-1兆ドル規模のインフラ投資や連邦法人税率の35%から15%への引下げなどに言及。世界経済への影響からも米国経済のテコ入れに期待が高まっている。ただ、インフラ投資の規模や減税については、財政赤字が膨らみ金利の上昇につながるため、景気の腰折れ要因となりかねず、ホワイトハウスと与党・共和党の思惑にも隔たりがある。

トランプ大統領の政権基盤の弱さを考慮すれば共和党寄りの現実的路線に落ち着く可能性があり、市場では「期待外れ」と受け止められ、株売りを通じ(米長期金利は低下)、ドル安に振れる可能性がある。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・18:30 英・1月住宅ローン承認件数(銀行協会)(予想:42600件、12月:43228件)
・22:30 カナダ・1月消費者物価指数(前年比予想:+1.6%、12月:+1.5%)
・24:00 米・1月新築住宅販売件数(予想:57.1万戸、12月:53.6万戸)
・24:00 米・2月ミシガン大学消費者信頼感指数確定値(予想:96.0、速報値:95.7)





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