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NYの視点:米11月ISM製造業景況指数は好調、価格は低下、FRBは12月の利下げ軌道維持か


11月の全米供給管理協会(ISM)製造業景況指数は48.4と、予想を上回り6月以来の最高水準に達したが、50を8カ月連続で下回っている。特に新規受注が50.4と事前予想を上回り、活動拡大を示したことがプラス材料となる。しかし、支払い価格指数は予想外に低下し、FRBにとっては好材料と言える。この結果を受け、アトランタ連銀は第4四半期GDP見通しを3.158%に上方修正した。しかし、12月のFRB利下げには決定打とはならず、利下げ確率は増加するも、ボスティック総裁は慎重姿勢を崩さず、ウォラー理事が利下げ支持に傾倒する中、雇用統計などの次の指標結果に注目が集まる。

*07:47JST NYの視点:米11月ISM製造業景況指数は好調、価格は低下、FRBは12月の利下げ軌道維持か 全米供給管理協会(ISM)が発表したISM製造業景況指数の11月分は48.4となった。9月46.5から予想以上に上昇し6月来で最高となった。しかし、活動の拡大と縮小の境目となる50は8カ月連続で下回った。主要項目の新規受注が50.4と、予想外に活動拡大域となる50を上回る結果となったことが全体指数を押し上げた。

一方で、同指数の支払い価格は50.3と、10月54.8から予想外に低下したことは連邦準備制度理事会(FRB)にとり朗報と言える。また、雇用は48.1と、10月の44.4から上昇し6月来の高水準。労働市場の底堅い証拠となった。

アトランタ連銀の第4四半期国内総生産(GDP)見通しは3.158%へ、従来の2.689%から上方修正された。建設支出やISMデータを受け、実質個人消費支出の伸びが3.0%から3.4%へ、実質総民間国内投資の伸びが0%から1.2%へそれぞれ引き合上げられたことが背景となる。

ただ、結果は12月連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ確率を大きく動かすような内容とはならなかった。今年の投票権を有する米アトランタ連銀のボスティック総裁は長期的に利下げのバイアスだが、12月の利下げはあらかじめ定められたものではないと、慎重姿勢を表明。FRBのウォラー理事は、サプライズが見られず12月の利下げ支持に傾いていると言及すると、利下げ確率が64%付近から75%近くまで上昇した。ただ、雇用統計などがポジティブサプライズとなった場合は、利下げ見送りも検討すると加えた。

■米11月ISM製造業景況指数:48.4(予想:47.5、10月:46.5)
支払い価格:50.3(予想55.2、10月54.8)
新規受注:50.4(予想48.0、10月47.1)
生産:46.8(10月46.2)
雇用:48.1(予想47.0、10月44.4)
在庫:48.1(10月42.6)
顧客在庫:48.4(10月46.8)
受注残:41.8(10月42.3)
入荷遅延:48.7(10月52.0)
輸出受注:48.7(45.5)
輸入:47.6(48.3)

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