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NYの視点:米10月雇用統計、ハリケーンやストライキの影響で見極め困難に


米国10月の雇用統計がハリケーンやストライキの影響で予測が難しい状況にある。ADP雇用統計では予想を上回る23.3万人の増加を記録し、雇用の堅調さを示したが、非農業部門の雇用者数は伸びが鈍化し10.1万人の増加に留まると予想されている。また、JOLT求人件数も大幅に減少しており、労働市場の冷え込みが示唆されている。一方、新規失業保険申請件数は22万件前後で安定しているため、雇用市場全体の動向は不透明である。FRBはインフレ鈍化を見据え、労働市場の減速に注力を強調している。

*07:38JST NYの視点:米10月雇用統計、ハリケーンやストライキの影響で見極め困難に 米労働省が発表する10月雇用統計の先行指標のひとつとして注目される民間部門の雇用者数を示すADP雇用統計の10月分は+23.3万人となった。伸びは9月+15.9万人から鈍化予想に反し加速し昨年7月来で最高となり、想定外に雇用が底堅い証拠となった。ハリケーンや労組ストライキの影響で増加が懸念されていた最新の週次新規失業保険申請件数でも大幅な増加は見られず22万件前後で安定している。

連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長をはじめ連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーは、最大雇用とインフレの安定の責務達成リスクが概ね均衡しており、インフレが鈍化傾向となる中、より労働市場の減速に注力する必要性を強調していた。市場エコノミストの平均予想では、失業率が4.1%で9月から変わらず。非農業部門雇用者数は+10.1万人と、9月の+25.4万人から伸びが鈍化し、マイナスとなった2020年12月来で最低の伸びに留まることが予想されている。また、最新の9月JOLT求人件数は予想以上に減少。米9月JOLT求人件数は3年半ぶり低水準、解雇も増え労働需要の冷え込みを示唆した。

先行指標の結果は強弱まちまちで、労働市場の動向を見極めることは依然困難となっている。

■米10月雇用先行指標
●ADP雇用統計:+23.3万人(9月:+15.9万人)
●9月JOLT求人:744.3万件(8月786.1万件)
●新規失業保険申請件数

10/18:227000
10/11:242000
10/4:260000
9/27:225000
9/20:219000

■消費者信頼感指数:108.7(9月99.2)
雇用(%)
十分:35.1(9月31.3、2023年37.9)
不十分:48.1(50.5、48)
雇用を得るのが困難:16.8(18.6、14.1)

6か月後
雇用:
増加:17.8(17.1、15.3)
減少:17.1(18.8、19.7)
不変:65.1(64.1、65.0)
所得
増加:18.9(18.9、17.3)
減少:12.8(12.9、13.5)
不変:68.3(68.2、69.2)

●米雇用統計予想
失業率:4.1%(9月4.1%)
非農業部門雇用者数:+10.1万人(+25.4万人)
平均時給:前月比+0.3%、前年比+4.0%(+0.4%、+4.0%)

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