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NYの視点:米8月CPIはインフレの根強さを浮き彫り、大幅利下げ観測は後退


*07:42JST NYの視点:米8月CPIはインフレの根強さを浮き彫り、大幅利下げ観測は後退 米国労働統計局が発表した8月消費者物価指数(CPI)は予想通り7月と同様前月比+0.2%となった。前年比では+2.5%と、伸びは7月+2.9%から鈍化。5カ月連続の鈍化で、21年2月来で最低の伸びとなった。変動の激しい燃料や食品を除いたコア指数は前月比+0.3%と、予想外に、7月+0.2%から伸びが拡大。2カ月連続で伸び拡大となった。住居費の上昇が影響したと見られる。前年比では+3.2%と、予想に一致し、7月に続いた。22年9月にピークをつけたあとは、減速基調にある。連邦準備制度理事会(FRB)が注目の住居費を除くコアサービス物価は0.3%上昇し、4月以来の高水準となった。

賃貸や自動車保険の高止まりが目立つ。住居費は前年比で5.2%上昇した。航空運賃は+3.9%と、6か月ぶりのプラス。貨物輸送費も上昇しているものの、コアの物の値段は下落基調を継続しており、企業がコストの上昇を販売価格に反映できていないことが明らかになった。企業がコスト削減の一環として、今後、従業員削減を実施する可能性も高まりつつあると懸念されている。

貨物輸送費の上昇は、需要の低迷で量に対するコストの上昇を反映、いずれ企業の収益をも圧迫する。パンデミック時には逆に量はあるが供給不足が価格上昇につながった。

■米8月CPI
食品:前月比+0.1%、前年比+2.1%
エネルギー:-0.8%、+4.0%
住居費:前月比+0.5%、前年比+5.2%
航空運賃:+3.9%。-1.3%
自動車保険:+0.6%、+4.1%

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