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NYの視点:3月FOMCで利上げ休止予想も浮上、CPI待ち


*07:43JST NYの視点:3月FOMCで利上げ休止予想も浮上、CPI待ち 短期金融市場では金融システム混乱を懸念し3月連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げをいったん休止するとの見方も浮上した。短期金融市場は現時点で25ベーシスポイント(BP)の利上げを6割、利上げ休止4割織り込んだ。一時8割弱織り込んだ50BPの利上げ観測は大幅後退。

SVB破綻、シグネチャー銀閉鎖による金融システム混乱への不安が広がった。当局は金融システム健全性に対する不安を制御するため預金全額保護するとともに通常に比べて条件を緩和させて銀行に貸し出しを可能にする「バンク・ターム・ファンディング・プログラム(BTFP)」を設定。短期的な混乱を抑制する措置となる。しかし、プログラムが終了後の長期的な影響は計り知れない。FRBが実施した急速な利上げの影響が経済に反映するには時間がかかる。

この事象を受け、バイデン米大統領は国民に向けた演説で、「銀行システムや預金は安全と、国民は信じることができる」と主張。同時に、銀行に対する規制強化を要請。今後も、できることをやっていく姿勢を示した。

昨年のFRBの急激な利上げやビジネスの停滞で新興企業を中心に取引していたSVBが破綻に追い込まれたほか、システムリスクになり得ると、NY州は暗号資産関連会社中心に取引していたシグネチャー銀を閉鎖。主要金融機関に波及する恐れや景気後退入りへの懸念も強まり市場のFRBの利上げ観測が大幅後退した。ゴールドマンサックスはFRBが3月連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを一時中断すると見ている。その後、5月、6月、7月FOMCでは25BPの利上げを再開するとの予想。短期金融市場でもピーク金利が再び5%割れ。年内の利上げも織り込み始めており、ドルの売り戻し材料となった。

米2年債利回りは3日間で100ベーシスポイント(BP)超低下。1987来で最大の低下幅となった。ただ、今週発表が予定されている最新の消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)で、インフレ鈍化が想定通り進まなかった場合、FRBは追加利上げを強いられると見る。


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