日本の小型衛星による観測網構築を急げ【実業之日本フォーラム】
令和3年版防衛白書は、「近年、米国などを中心に多数の小型人工衛星が一体となって様々な機能を担う、『衛星コンステレーション計画』が進められており、宇宙からの情報収集能力の強化や人工衛星に被害が生じた際の機能維持への寄与が期待されている」としている。
さらに、「一部の国において、低空を高速かつ変則的な軌道で飛翔するHGV(Hypersonic Glide Vehicle:極超音速滑空兵器)の開発が指摘されていることから、米国との連携も念頭に置きつつHGV探知・追尾システムの概念検討や先進的な赤外線センサーの研究を行う」と表明している。
新聞報道によると、「小型衛星は、1基の重量が100~500キログラム程度で、高度400キロメートル前後の低高度周回軌道に投入され、センサーやカメラなどを搭載し、地上や海上の情報を収集する」とのことである。米国防総省のNDSA(National Defense Space Architecture:国家防衛宇宙体系)構想では、「米国は、2022年に実証機20基を打ち上げ、実証実験を行い、将来的には1000基程度を配備する計画だ」とされている。通常、衛星1基当たり数百億かかる費用を、小型衛星は5億円程度に抑え、総額は1兆円以内に抑えることを目指しているという。わが国の内閣府宇宙開発戦略推進事務局は、小型衛星コンステレーションを活用した「極超音速ミサイル防衛」のほかに、「世界をカバーするブロードバンド通信網の構築」や多数の衛星の配備による「常続的な被害状況把握やインフラ管理」に活用する構想を打ち出している。
2021年11月21日、英フィナンシャル・タイムズ紙は、「中国が7月に行った極超音速兵器の実験で、極超音速兵器から別のミサイルが発射されていたことが分かった」と報じた。
HGVから発射された別のミサイルが、囮(おとり)なのか他のもう一つの打撃力となるのかは現時点で分かっていないが、米国防省の関係者は、「中国の極超音速兵器開発が米国より進んでいる」と述べている。さらに、ロシアはすでにAvangard及びZirconという極超音速ミサイルの実戦配備を開始していると見られており、北朝鮮も今年9月に極超音速ミサイルの試験を実施したとみられている。
このように、わが国を取り巻くミサイル開発に関わる軍事情勢は厳しさを増している。
にもかかわらず、2020年6月、河野太郎防衛大臣(当時)は、地上配備型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画の中止を発表し、6月25日の安全保障会議において配備断念が正式に決定された。その年の12月18日、国家安全保障会議および閣議において「イージス・アショア」に替えて「イージス・システム搭載艦」2隻の整備と抑止力強化およびスタンド・オフ防衛能力強化のためのミサイル開発を決定した。安倍政権が、2017年末、「我が国を1年365日、切れ目なく弾道ミサイルから守るためBMD(Ballistic Missile Defense :弾道ミサイル防衛)能力の向上を図る」として導入を決定した防衛システムが3年でとん挫し、計画的な防衛力の整備がもたついたとの印象は否めない。
切れ目のないミサイル防衛態勢を構築するためには、発射の兆候や弾道を監視する眼とそれを防護する楯が必要である。低軌道コンステレーションを活用した抗たん性(航空基地やレーダーサイトなどの軍事施設が、敵の攻撃に耐えてその機能を維持する能力。抗堪力)、早期探知能力および広域追尾能力に優れたミサイル防衛システムの導入はその眼を保有するものであり、整備は急務であろう。もはや、BMDでの失態を繰り返す猶予はない。
米国NDSAへの参加や友好国との情報共有体制の構築など、我が国における小型衛星観測網の早期構築を期待したい。
サンタフェ総研上席研究員 將司 覚
防衛大学校卒業後、海上自衛官として勤務。P-3C操縦士、飛行隊長、航空隊司令歴任、国連PKO訓練参加、カンボジアPKO参加、ソマリア沖・アデン湾における海賊対処行動教訓収集参加。米国海軍勲功章受賞。2011年退官後、大手自動車メーカー海外危機管理支援業務従事。2020年から現職。
写真:Britt Griswold/NASA/アフロ
■実業之日本フォーラムの3大特色
実業之日本フォーラム( https://jitsunichi-forum.jp/ )では、以下の編集方針でサイト運営を進めてまいります。
1)「国益」を考える言論・研究プラットフォーム
・時代を動かすのは「志」、メディア企業の原点に回帰する
・国力・国富・国益という用語の基本的な定義づけを行う
2)地政学・地経学をバックボーンにしたメディア
・米中が織りなす新しい世界をストーリーとファクトで描く
・地政学・地経学の視点から日本を俯瞰的に捉える
3)「ほめる」メディア
・実業之日本社の創業者・増田義一の精神を受け継ぎ、事を成した人や新たな才能を世に紹介し、バックアップする
<FA>
今田耕司「番組によっては意図があまりにも強い場合もある」 斎藤元彦氏に関する報道に言及
元鳥取知事の片山善博氏「かえってマイナスに作用したんじゃ」斎藤元彦氏兵庫県知事再選で分析
大谷翔平のそっくりさん大集合! 白T&たくましい二の腕の若い男性が優勝…賞金17ドル獲得
維新が兵庫県知事選を総括 吉村共同代表、県議会自主解散など要求
元NHK記者の岩田明子氏「どぶ板とSNSのハイブリッド型」兵庫県知事選で見えた今後の選挙戦
【プレミア12】ドジャース有望株、大谷翔平らと共闘すべく昇格へ意気込み「ショウヘイは別格」
「産まれたw」ダウンジャケットで遊んでいた猫→出ようとするも…まさかすぎる行動に爆笑の声「一生見てられるw」「ツボw」と240万再生
”幸せ満開”西野未姫&山本圭壱夫婦、あの時の!!お揃いのパーカーで2度目の結婚記念日を報告
一休、「プレミアムタイムセール」を開催中 12月2日正午まで
27歳差夫婦ユーチューバー、妻の妊娠を発表「赤たんを授かりました」来年5月頃出産予定
クロちゃんを騙した「レイちゃま(小林レイミ)」の現在が別人すぎると話題に
ガーシーが綾野剛のLINE公開でネット騒然「ショック」「すごいエンタメ」
二階堂ふみが結婚!?お相手が衝撃的過ぎてネット民「マジか・・・」
前澤友作氏「全ての方向で法的措置を検討します」と警告
俳優・火野正平さん死去 75歳 腰を骨折し体調崩す
斎藤元彦・前知事の再選確実 兵庫県知事選、失職から返り咲き
3刷目の重版決定!榎原依那のファースト写真集「Inaism」から、完全未公開カットをご紹介♡
小池里奈「超むっっっっっちむち」美バスト輝く黒ブラジャー近影に称賛「色気が増してる」
岡田将生が高畑充希との結婚発表
三浦瑠璃氏、斎藤元彦氏再選に「一番の敗者は当然、マスコミです」と私見
クロちゃんを騙した「レイちゃま(小林レイミ)」の現在が別人すぎると話題に
ガーシーが綾野剛のLINE公開でネット騒然「ショック」「すごいエンタメ」
二階堂ふみが結婚!?お相手が衝撃的過ぎてネット民「マジか・・・」
四千頭身、テレビから消えた理由を明かすも批判殺到「人のせいにするな」
ユーチューバーもこう氏、元彼女・成海瑠奈について赤裸々告白
父が再婚の丸山隆平(36)現在の家族関係がとんでもないことになっていたと話題に
3時のヒロイン福田麻貴(32)は元アイドルだった!昔の姿がかわいいとヲタク歓喜
たぬかな、「あのチビやろ?」迷惑系黒人YouTuberへの苦言が物議
多部未華子(30)結婚の裏事情あまりにも恐ろしすぎると話題に!
「愛が生まれた日」藤谷美和子(56)の現在がヤバい!?徘徊生活を送っていた過去も明らかに。
維新が兵庫県知事選を総括 吉村共同代表、県議会自主解散など要求
今田耕司「番組によっては意図があまりにも強い場合もある」 斎藤元彦氏に関する報道に言及
元鳥取知事の片山善博氏「かえってマイナスに作用したんじゃ」斎藤元彦氏兵庫県知事再選で分析
大谷翔平のそっくりさん大集合! 白T&たくましい二の腕の若い男性が優勝…賞金17ドル獲得
元NHK記者の岩田明子氏「どぶ板とSNSのハイブリッド型」兵庫県知事選で見えた今後の選挙戦
【プレミア12】ドジャース有望株、大谷翔平らと共闘すべく昇格へ意気込み「ショウヘイは別格」
”幸せ満開”西野未姫&山本圭壱夫婦、あの時の!!お揃いのパーカーで2度目の結婚記念日を報告
「産まれたw」ダウンジャケットで遊んでいた猫→出ようとするも…まさかすぎる行動に爆笑の声「一生見てられるw」「ツボw」と240万再生
一休、「プレミアムタイムセール」を開催中 12月2日正午まで
27歳差夫婦ユーチューバー、妻の妊娠を発表「赤たんを授かりました」来年5月頃出産予定