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NYの視点:米10月雇用統計:雇用の伸び停滞を警戒


米国労働省はワシントンで6日に最新10月の雇用統計を発表する。市場エコノミスト平均予想は失業率が7.7%と9月7.9%からさらに低下し3月来で最低になると見られている。非農業部門雇用者数は前月比59万人増と、増加ペースは9月から鈍化する見込み。

先行指標の中で、米労働省が発表する雇用統計と最も相関性が高いとされる民間部門の雇用者数を示すADP雇用統計の10月分は36.5万人増と、伸びは9月75.3万人増から大幅鈍化し、予想のほぼ半分となり7月来で最小にとどまった。このため、雇用統計での雇用の伸びの停滞に警戒される。

雇用統計は遅行指標だが、現状の労働市場の状況をより正確に反映していると注目されている週次失業保険申請者数は緩やかな減少が見られる。また、製造業の雇用も大幅に改善。全米の製造業活動を示すISM製造業指数の雇用は53.2と昨年7月以降初めて50を上回り昨年6月来の高水準を記録、10月の雇用を支援した可能性がある。一方で、経済の7割を消費が占めるため最も注目されるISM非製造業景況指数の雇用は50.1と、かろうじて9月51.8に続き活動の拡大を示す50を保ったが、9月から低下と冴えない。

パンデミックで特に損害が大きかった中小企業や航空会社などに対する政府の支援策も7月に失効済みで、企業は第2次の解雇を強いられている。今後、新型コロナウイルスの第2波が経済や労働市場を再び悪化させる可能性が警戒される。

■10月雇用統計の先行指標

・ISM製造業指数:雇用:53.2(9月49.6)製造業の雇用も53.2と昨年7月以降初めて50を上回り昨年6月来の高水準を記録しており、10月の雇用を支援した可能性がある
・ISM非製造業景況指数:雇用:50.1(9月51.8)
・ADP雇用統計:+36.5万人(9月+75.3万人)


・NY連銀製造業景況指数:
雇用(現状):+7.2(9月+2.6、6カ月平均+0.5)
週平均就業時間:+16.1(6.7、6カ月平均−3.4)

6か月先
雇用:23.2(9月17.2、6カ月平均17.7)
週平均就業時間:+6.6(3.6、6カ月平均+4.9)

・フィラデルフィア連銀製造業景況指数
雇用(現状):12.7(15.7、6カ月平均6.3)
週平均就業時間:25.3(7.8、8.0)

6か月先
雇用:45.7(42.7、6か月平均32.7)
週平均就業時間:19.8(30.3、6か月平均23.7)


・消費者信頼感指数(%)
現況
雇用は十分:26.5(23.6、47.7)
不十分:53.6(56.1、40.7)
困難:19.9(20.3、11.6)

6カ月先
雇用増:33.2(32.9、16.9)
雇用減:20.2(16.1、18.0)
変わらず:46.6(51.0、65.1)


・失業保険申請件数

件数 前週比 4週平均 継続受給者数

10/24/20|   751,000|   -40,000|  787,750|   n/a
10/17/20|   791,000|   -51,000|  812,250|   7,756,000
10/10/20|   842,000|   75,000|  832,750|   8,465,000
10/03/20|   767,000|   -82,000|  838,750|   9,398,000
09/26/20|   849,000|   -24,000|  870,250|  10,594,000
09/19/20|   873,000|    7,000|  879,000|  11,979,000
09/12/20|   866,000|   -27,000|  913,500|  12,747,000
09/05/20|   893,000|    9,000|  973,000|  12,747,000

■市場エコノミスト予想
失業率:7.7%(9月7.9%)
非農業部門雇用者数:前月比+59万人(9月+66.1万人)
民間部門雇用者数:前月比+70万人(+87.7万人)
平均時給:予想:前月比+0.2%、前年比+4.5%(+0.1%、+4.7%)







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