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NYの視点:米8月JOLT求人件数は4カ月ぶりに減少、労働市場に陰り


米労働省が発表した8月JOLT求人件数は649.3万件と、7月669.7万件から小幅減少した。予想650.0万件も小幅下回った。4月から7月にかけて増加したのち、減少。新型コロナウイルスの感染が一部で拡大し収束が見られず需要の回復が停滞している。ただ、パンデミックにより経済活動が封鎖される2月来の高水準は保った。

労働市場への自信をあらわすと特に注目される項目の退職者数は13.9万人減と5月来の減少と再び落ちこんだ。退職率(Quits rate)も2.0%で、7月2.1%や昨年の2.3%を下回っており、労働者は労働市場への自信を失いつつあることも明らかになった。

労働者の労働市場回復への自信が維持できず、今後の消費動向にも影響を与えかねない。成長を抑制する可能性も懸念される。フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は労働市場がパンデミック前の状況に改善するのは2023年で、「米国の失業率は悲惨的に高い」と悲観的な見通しを示した。米国の追加経済救済策を巡る与野党の交渉は選挙後に持ち越されたが、雇用や景気回復を支援するために金融・財政刺激策の維持が非常に重要となる。

■雇用たるみダッシュボード

◎金融危機前に比べ状態が改善        パンデミック:  金融危機水準と比較
9月雇用者数(Nonfirm payrolls):+66.1万人(8月+148.9万人)+25.1万人,+16.18万人
8月求人率(Job openings rate):4.4%(7月4.6%、昨年4.5% )   4.4%, 3%
8月採用率(Hiring rate):4.2%(7月4.2%、昨年3.9%)      3.8%
8月解雇率(Layoffs/discharges rate):1.0%(7月1.3%、昨年1.2%) 1.2%

◎金融危機前に比べ状態悪化
9月失業率(Unemploynent rate):7.9%(8月8.4%)     3.5%, 5%
9月広義の失業率(U-6):12.8 %(8月14.2%)         7.0%, 8.8%
9月労働参加率:61.4%(8月61.7%)               63.4%, 66.1%
9月長期失業者数(15週以上):58k(8月60k 2019年36.8k)   19k
8月退職率(Quits rate):2.0%(7月2.1%、昨年2.3%)    2.3%: 2.1%





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