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トルコリラは戻り売り圧力を受け続けるだろう サンワード貿易の陳氏(花田浩菜)


皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター花田浩菜の気になるレポートです。今回は、トルコリラについてのレポートを紹介します。

陳さんはまず、4~6月期のトルコ国内総生産(GDP)について、『前年同期比9.9%減となった。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴う経済活動の停滞によるもので、工業やサービス業が大きな打撃を受けた。前期比(季節調整済み)では11.0%減』と解説しています。

今年1月~7月の貿易赤字は『前年同期比55.6%増の265億9000万ドル』で、7月に限れば貿易赤字は『26億9700万ドルで、前年同月比18.2%減だった』とのことです。トルコ7月貿易収支は『-27.0億USD、予想-27.3億USD、前回-28.5億USDを上回った』と伝えています。

続けて、『トルコでは6月、大半の経済活動が再開した』ことを受け、『4月に前年同月比マイナス31%まで落ち込んだ鉱工業生産は6月、プラス0.1%に転じた』と述べています。また、7月製造業購買担当者景気指数(PMI)は『56.9と2011年2月以来の高さとなった』とのことです。

一方、『主要産業の一つである観光業は回復が遅れている』として、『多くのホテルは営業を停止したままで、7月のホテルの客室稼働率も31%にとどまったという。トルコ側は6月、外国人観光客の受け入れを再開したが、欧州や多くの国がトルコへの渡航を禁止しており、7月の訪問客数は前年同月比86%減だった』と述べています。加えて、『製造業には景気回復の兆しがみえるが、外貨収入源の観光業は不振が続いており、経常収支の悪化が懸念されている』と指摘しています。

トルコリラについては、『対ドルで下落が続いており史上最安値を更新している』としており、『通貨を買い支える中銀の外貨準備高(金を除く)は4割も減り、一段の下落が投機筋に狙われている。通貨安を防ぐため金利引き上げが求められているが、エルドアン大統領は金利引き上げを牽制している』と説明。また、『景気後退の中、金利引き上げも回復の足を引っ張るため難しい』と分析しています。

もうひとつのトルコリラへの懸念要因として、『東地中海の海底の天然ガス資源をめぐり、北大西洋条約機構(NATO)加盟国同士のトルコとギリシャが対立を深め、それぞれ海上での軍事演習に踏み切るなど緊張が高まっていること』を挙げ、『ギリシャはトルコとの国境の警備を難民の侵入防止のため強化し始めた。ギリシャは以前、難民に対し、催眠弾を使うなど、激しい対応を行っているが、これに対抗してトルコが、ギリシャの国境付近に戦車を派遣したというニュースが流れており、緊張が高まっている』と伝えています。

こうした経済動向を受け、陳さんはトルコリラについて、『戻り売り圧力を受け続けるだろう』と示唆しています。予想レンジは『13.00円~15.00円』としています。

参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の9月8日付「【トルコリラ円今週の予想(9月7日)】」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコリサーチレポーター 花田浩菜




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