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NYの視点:米追加財政策は9月にずれ込む可能性


待たれる新型コロナウイルス追加救済策を巡り、トランプ大統領が署名した大統領令がレバレッジとなり共和・民主党間の交渉に弾みがつくと期待されていたが溝は深く膠着が続き、今のところ速やかに合意する気配は見られない。共和党のマコーネル上院院内総務は13日、レーバーデー明けとなる9月8日まで上院採決を行わないと発表した。ただ、この期間、追加パンデミック救済策で合意があった場合、24時間の通知で議会は招集される。これより前、下院も9月14日まで採決を行わないことを発表し夏季休暇入りした。

まず両社の間で財政策の規模でも依然1兆ドルの差がある。トランプ大統領は不正が容易に行われるとされる郵送投票を支持している民主党が、11月の大統領選挙で郵送投票を実施するための資金調達で郵便局への多額の支援を提案に盛り込んでいることを非難。パンデミック対策に関連がない支援策案を一切支持しないとしている。

マコーネル議長は国民には追加支援が必要であり、新型コロナウイルスは収束しておらず、支援は続けていかなければならないとしており、いずれ何らかの追加策が発表されることが期待される。

クドロー国家経済会議(NEC)委員長は、政府が家賃の未払いによる立ち退きの一時停止やPPPの延長などに引き続き取り組み、大規模な支援がまとまるまでの暫定的な小規模財政策実施も支持していることを明らかにした。ただ、民主党は前向きではない。米労働省が発表した先週分新規失業保険申請件数は96.3万件と、予想外にパンデミックで経済が封鎖された3月中旬以来で初めて100万件を割り込んだ。週600ドル追加で支給される失業保険補助法が失効したため、一時解雇されていた従業員が仕事に復帰した可能性を指摘するエコノミストもいる。この特別金が多くの失業者の仕事復帰を妨げているとの批判もあり、共和党は失業者の雇用復帰へのインセンティブが必要と考えている。支援策の失効後の景気動向にも当面注目が集まる。







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