コロナショック後の景気回復も、足元ではやや勢いを失いつつあるように見受けられる。新型コロナウイルスの新規感染者数が再拡大に向かっている国が少なくないこともあり、新型コロナ第2波の経済的影響にも関心が高まりつつあるようだ。

IMFの6月時点予想では、2020年の世界経済成長率はマイナス4.9%、2021年はプラス5.4%であった。コロナ前の1月時点では3.3%成長予想であったので、コロナショックを受けて8%強もの下方修正がなされたことになる。

さて、IMFは経済見通しのサブシナリオの一つとして「2021年に第2波の感染拡大」を想定している。そのシナリオのもとでは、2021年の経済水準は4.6%、2022年の水準は3.2%、それぞれ下押しすると見込まれている。2021年は5.4%成長ではなく0.5%成長となってしまうことになる。仮に「2021年に第2波の感染拡大」ではなく「2020年に第2波発生」なのであれば、悪影響は2020年に前倒しされるということであろう。

サブシナリオでは、2021年初に「2020年の半分の規模での」感染再拡大が見込まれている。「半分程度」という想定は「知見の獲得」が主たる理由とされている。第1波と比較して、経済への悪影響は規模が半分程度、経路はほぼ同様なものが見込まれているが、ダメージが蓄積することで、2022年以降にも影響が残ることが予想されている。

足元では新規感染者数の増加にもかかわらず、重症者数や死亡者数の増加は比較的抑制されている。幸運にも新型コロナウイルスが当初と比べて弱毒性のものに変異しているのであれば、第2波の影響はさほど深刻なものとはならない可能性も考えられる。ただ、第1波のダメージは既に大きく、経済の脆弱性は高まっていることは再認識しておくべきであろう。

(株式会社フィスコ 中村孝也)

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情報提供元:FISCO
記事名:「新型コロナ第2波の経済的影響【フィスコ世界経済・金融シナリオ分析会議】