日米安全保障条約改定60周年を迎えて、元統合幕僚長の岩崎氏による「今後の日米関係の在り方」
今年1月19日には締結署名から60周年なる事にちなみ飯倉公館で「日米安保改定60周年記念祝賀会」が行われた。我が国からは安倍総理を始め麻生副総理、茂木外務大臣、河野防衛大臣、そして防衛省からは防衛事務次官、統幕長、陸海空幕僚長等が参加した。一方の米国側はヤング大使代理、アイゼンハワー大統領のお孫さん、在日米軍司令官等が参列した。何か、しっくりこない日米差である。そして、レセプションで登壇されスピーチされたのが、日本側は安倍総理と茂木外務大臣であり、米国側がアイゼンハワー大統領のお孫さん、ヤング大使代理とシュナイダー在日米軍司令官であった。この事にも違和感があった。これは私だけでなく、日本側の多くの参加者が同じ感覚を持ったのではないかと考える。明らかにレベルが合わないのである。総理が出席されているのに、相手方は大使代理である。在日米軍司令官がスピーチをしているのに、日側からは自衛官は誰も登壇しない。因みに在日米軍司令官は第5空軍司令官を兼務しているが、これまでの殆どの司令官は、2つ星から3つ星(少将から中将)に昇任した直後の就任である。つまり中将に成り立てである。因みに陸海幕僚長や統幕長は四つ星相当であり諸外国の大将と同格である。何かしっくりとこない、違和感を覚えた祝賀会であった。
日米関係は戦後75年を迎え、益々進化し続けている。特に日米同盟は、我が国自身の防衛力(自衛隊)と並んで我が国の安全保障の基軸となっている。日米同盟なくして我が国の独立と安全・平和は確保維持困難である。それほど大事な関係となっている。米国側からしても日米同盟は他同盟よりも重要になりつつある。ところが、これまでもそうであったが、この様な関係になった今でも時々、日米の「片務性」とか、「片務条約」と言われる事がある。そして、とんでもない事に我が日本人の中にも、そのことを信じている人たちがおられる。そのような人達は、日米同盟の意義や国対国の関係について何も理解していないのではと感じてしまう。
では、米国は、日米条約は解消しないといけないほどの片務条約であると考えているのだろうか?私は全くそう考えていない。私はこれまで多くの米軍と話してきているが、日米安保がない方がいいと考えている軍人にあったことがない。ここで冷静に「片務」や「片務性」について考えてみよう。
片務の対称にある言葉は双務であろう。日米同盟で言われる片務は、「米軍の若い兵士は日本の為に血を流すが、日本の自衛隊員は米国為に血を流さない」と言うことである。なるほど、理想的にはお互い様であり、双方が同じことをした方がいいような感じがする。「俺も君の為に血を流すが、君も俺の為に血を流せ」、これで同等である。これが多くの人達が主張している所謂「双務性」である。では、一般の商売を考えよう。全てが双務であろうか?殆どはそうなっていないのではないだろうか。ある人はバナナを売っている。バナナを欲しい人はお金を渡し、バナナを貰う。全く異なる物をやり取りしている。ここでは価値が等しいモノの交換をしているのである。これを片務と言う人はいるだろうか?その価値をお互いに評価しているのである。バナナを売る人が1本につき10円では売らないが、50円だったら売る。50円で買う人は、そのバナナは50円の価値があると思うから50円を支払う。夫婦関係も一種の契約関係と考えることが出来る。夫婦全く同じことを求めるだろうか?男側には男のやるべきことが、女性側には女性としてやるべきことがあり、双方がそれを認め合い結婚が成り立っている。
英国と米国の同盟を考えてみよう。双方は同じことをやることになっているのだろうか?同じことをやることもあるが、そうでない部分もある。
完璧な双務性を確保するのなら、我が国も核を持ち、米国と同じ装備を持つ必要が出てくる。そのような関係が無いとは言わないが、現実的にはあり得ない。日米同盟が継続しているのは、米国が我が国に魅力を感じているからである。米国は、我が国が同盟国としての価値ありと考えているから同盟が成り立っているのである。日米関係が現在の様に成熟してきているのは、これまで日米の多くの方々が汗水を流し努力してきた結果である。日米同盟は一見強固そうではあるが、私は、努力を怠れば簡単に崩れ去る関係だと感じている。日米関係の上で胡坐をかいている訳でない。
国際社会とは冷徹な社会である。我が国も、これまでの歴史の中で何回も裏切られたことはある。我が国とソ連は日ソ不可侵条約を締結していたが、ソ連はこれを簡単に破棄し、樺太にそして北方四島に侵攻してきた。戦後、米国は日本に何も通告せず、1972年2月21日にニクソン大統領が訪中、28日米中共同声明を発表した。国とは冷徹なものである。利益の大きい方にたなびく事はあり得ることである。重要な事は、そうさせないため、不断の努力が必要だということだ。日米同盟が今後も必要と考えるならば、今後もこれまで以上に工夫し、同盟国として価値がある事を相手に認めさせる努力が必要なのである。この事は基本的には片務性を解消する事とは全く異なる次元の努力である。
さて、それでは今後、我々はどのような方向に努力すべきなのだろうか。方向性は、これまで同様、米国から見て友達として価値ある国であると思われることである。これは、何も米国に忖度する事でも、米国の言いなりになる事でもない。忖度したり、言いなりになる事は一時的には相手国から「可愛い奴」と思われるが、信頼感を持たれるかと言えば、必ずしもそうではない。米国もそれほど単純ではない。そのような国に魅力を感ずるはずがない。信頼感を醸成するためには、よく話し合い、議論し、相手を理解する事、そして理解して貰うことである。相手は今、我に何を望んでいるのか、正確に理解することから始まる。
強さは常に絶対的なものではなく相対的なものである。この事を勘案すれば、米国がこれまでで一番強かった時代は、第二次世界大戦の終戦直後か、冷戦終了のソ連が崩壊した直後であろう。その後、米軍の物理的な破壊力や精度は格段に向上したものの、相対的な強さは徐々に低下している。国防費を大幅に削減し、兵員数を極端に削減しており、いつの間にか背後に中国が迫っている。実力は米軍が遥かに優勢であろうが、相対的な強さは低下している。
この様な状況の中で、我が国は何をなすべきなのか?私は同盟とは常に補完関係が適正に保たれることが重要と考えている。我々も我々が有しない能力は米軍からの補完して貰っているし、米軍が足りない分野は我々が補完すればいい。先述したように我が国は米軍に駐留と言う莫大な価値を与えている。今後、我が国が行うべきことは、駐留の特権を引き続き与え続けることと、米国の出来ない事、出来難い事をやる事である。我が国は平和安全法制を制定し、これまで集団的自衛権は行使できないとの見解を見直し、一部の集団的自衛権行使が可能となり、限られたケースにおいては米軍の護衛が可能となった。徐々にではあるが自衛隊の任務分担が広がってきている。この様な努力は今後も継続すべきである。
また、我が国は経済的に世界第3位へ落ち込んだものの、民間の持っている防衛も含めた技術には素晴らしいものがある。この様な分野での日米協力を積極的に推進していく必要がある。
いづれにしても国際関係とは冷徹なものであり、努力を怠ると直ぐに冷えてしまうことを銘記しておくことが必要である。(令和2.3.18)
岩崎茂(いわさき・しげる)
1953年、岩手県生まれ。防衛大学校卒業後、航空自衛隊に入隊。2010年に第31代航空幕僚長就任。2012年に第4代統合幕僚長に就任。2014年に退官後、ANAホールディングスの顧問(現職)に。
写真:Shealah Craighead/White House/ZUMA Press/アフロ
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