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NYの視点:米インフレ低下が年内の追加利下げを正当化、関税の影響を見極め


米労働省が発表した9月生産者物価指数(PPI)は前月比-0.3%と、予想外に6月以来のマイナスに落ち込み1月来で最低となった。前年比でも+1.4%と、予想外に8月+1.8%から低下し、2016年11月以降3年ぶり低水準。変動の激しい燃料、食品を除いたコアPPIは前月比-0.3%と、予想外に7月来のマイナスに落ち込み、2015年2月以降4年ぶり低水準となった。前年比では+2.0%と、予想外に8月+2.3%から低下し、2017年7月以降2年ぶり低水準となった。

企業は関税を価格に転嫁することなく、需要の低迷に値引きで対処している証拠だとの分析も見られる。機械、自動車、燃料、小売り衣料の卸売り価格が下落。輸送、倉庫の価格が下落した一方で、病院施設関連の価格は上昇。

インフレの低下は連邦準備制度理事会(FRB)による年内の追加利下げを正当化する。金利先物市場は10月連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利下げを80%近く織り込んだ。米中貿易戦争が深刻化する中、市場アナリストは関税がどのように物価に影響を与え、消費者水準にまで影響が到達するかどうかを見極めていく。万が一、今回の米中貿易協議が物別れに終わると、10月15日に米国政府は対中2500億ドルに対する関税を現行の25%から30%に引上げ、12月までには米国経済にとっても重要な消費財を含めた全中国製品に関税を発動することになる。



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