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NYの視点:米5地区連銀製造業指数は軒並み低下、貿易問題や世界経済の減速が響く


全米の製造業の活動鈍化が明らかになり始めた。5地区連銀の製造業指数がそろって低下。過去6カ月間で初めてとなる。世界の需要の鈍化や貿易緊張の長期化が製造業セクターに引き続き重しとなっている。米国経済の成長を今後抑制する可能性が示唆された。

最新6月のカンザスシテイ連銀製造業活動は0と、5月4から低下し予想1も下回った。2016年11月以降ほぼ3年ぶり低水準を記録したほか、3カ月連続の低下となった。同地区はカンザス州、コロラド州、ネブラスカ州、オクラホマ州、ワイオミング州に加えて、ミズーリ州やニューメキシコ州の一部が含まれる。その他、NY、フィラデルフィア、リッチモンド、ダラスの連銀製造業指数も軒並み悪化した。

NY連銀製造業指数は−8.6と2016年10月以来で初めてのマイナスに落ち込んだ。重要な項目である新規受注、在庫、労働時間などがマイナスに落ち込んだ。また、ダラス連銀製造業指数も3年ぶりの低水準を記録した。

カンザスシテイ連銀による調査では、資格を満たす雇用者を見つけるのが非常に困難であることや中国との貿易戦争による指摘が目立った。一方で、ほとんどの製造業者が米国経済への自信を示した。同時に、今後6カ月のうちに雇用や資本支出を増やす計画を報告している。

6月:
・カンザスシテイ連銀製造業活動:0(予想1、5月4)
・NY連銀景況指数:−8.6(5月17.8、6カ月平均6.0)
・フィラデルフィア連銀製造業景況指数:0.3(5月16.6、6カ月平均8.7)
・リッチモンド連銀製造業指数:3(5月5)
・ダラス連銀製造業指数:−12.1(5月—5.3、6カ月平均+0.5)

米中貿易戦争休戦の条件として、中国はファーウェイ禁輸解除や全ての制裁関税の撤廃を挙げたと、報じられた。一方で、米国のトランプ大統領は「合意には、IP保護や、中国市場の開放が含まれることが条件だ」としており、両国とも妥協する姿勢が見られない。米政府高官は「米国がファーウェイ禁輸解除に同意する可能性低い」と見ている。また、クドロー国家経済会議(NEC)委員長は「中国への追加関税、米国は進める可能性がある」としており、追加関税の可能性は完全に払しょくされたわけではなく、製造業を一段と弱める危険は残る。




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