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NYの視点:米長短金利差縮小でリセッション警戒感強まる


米国債券市場では、長短金利差の平坦化が再び懸念材料となりつつある。米10年債利回りは再び3%を割り込んだ。3年債と5年債の利回りは3日、2007年以降初めて逆転した。また、2年債と10年債の利回り格差も2007年以降で最小を記録。歴史的に長短金利差の逆転は、将来の景気後退入りを示唆すると見られている。利上げを続ける、米連邦準備制度理事会(FRB)による金融政策の間違いへの警戒感も根強い。

パウエル議長は先週の講演で、政策金利が「中立水準をやや下回る」と表現。10月の「中立水準には程遠い」とのタカ派姿勢を緩和した。また、利上げの影響を感じるには1年ほどかかると述べており、この発言からも来年初旬に利上げがいったん休止される可能性が示唆された。

一方で、長短金利差の平坦化、逆転に関しての意見を聞かれたムニューシン米財務長官は、「景気の先行きを示すわけではない」とし、「あくまで、国内総生産(GDP)やインフレが重要な指標だ」と答えた。また、パウエルFRB議長やクラリダ副議長とともに連邦公開市場委員会(FOMC)のなかでも影響力が強いと言われるNY連銀のウィリアムズ総裁もリスクを認識しながらも、「2019年に向けて、非常に強い向かい風がある」とし、「基本的見通しは依然非常にプラス」で、「さらなる暫定的な利上げは適切」との見解を維持していることを明らかにした。ただ、政策が今後、より指標次第になっていくことを確認した。

実際、関税や貿易方針に関する不透明感にもかかわらず、米国の製造業は依然好調である。米供給管理協会(ISM)が3日に発表した最新11月ISM製造業景況指数は59.3と、低下予想に反して、10月57.7から上昇。重要項目である新規受注や製造業の雇用も引き続き強かった。

経済の強い成長に再び市場が自信を回復した場合は、市場の悲観的な見方が織り込まれた分、反動で株式相場も再び上昇、ドルも買い戻しが再燃する可能性もある。




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