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NYの視点:ドル・円、心理的節目105円も視野


2018年も2017年と同様にドル安基調が続いている。2017年にはなかなか上昇しなかったインフレも上昇する兆しを見せ、連邦準備制度理事会(FRB)副議長にも超タカ派として知られるメスター・クリーブランド連銀総裁の名前が候補にあがるなど利上げペースが加速する可能性が強まり、長期債利回りも上昇。通常であればドル買いとなる材料がそろった。トランプ政権による経済政策が成長を押し上げるとの見方も根強い。減税で企業収益も今後改善が予想される。にもかかわらず、ドル売りが続いている。

考えられる要因として、

ドル安要因
*米国以外の国の成長ペースが米国を上回るとの見方。
*米国の利上げは織り込み済み、他国の利上げを織り込む動きが強まる
*インフレや金利の急伸が、逆に経済を抑制する。いずれスタグフレーションに陥るとの警戒感が浮上
*米国の財政赤字拡大懸念
*トランプ政権がドル安誘導との思惑
*貿易、通貨戦争

円高要因
*介入必要なほどの円高ではない、日米経済は好調=麻生財務相
*3月期末に向け、本邦企業の利益の本国還流(レパトリ)に絡んだ円買いが挙げられる。そんな中、投機家や投資家のポジションの状況を示すシカゴIMMの円売り持ちは依然過去最大規模近辺にある。このため、市場の円の売り持ちが解消され、また、期末の円の調達が終了するまで、この流れが止まらない可能性もある。心理的節目となる105円も視野に入った。




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