イラク・モスル ISの戦闘が子どもに深刻な心的外傷
今年4月に実施した本調査は、モスル南部に位置する避難民キャンプで、モスルから避難してきたばかりの10歳~15歳の子ども65人(男子32人、女子33人)を対象に、フォーカス・グループ・ディスカッション(特定のテーマに関して参加者が意見を交わしながら議論を進める手法)を用いて行われた。
調査に参加した子どもの90%が、戦闘の犠牲や誘拐などで家族や親族を失っており、それが子どもたちにとって最大のストレス要因であることがわかった。子どもたちからは、目の前で家族や親族が殺害されたこと、街中で遺体や血の海を目撃したこと、爆弾で自宅が破壊されたこと、避難の途中で家族の一員がスナイパーに狙撃されたり、地雷や爆弾の犠牲になったりしたことなどが語られた。さらには、ISから処罰を受けるのではないかという絶え間ない恐怖や、ISの決めたルールに従わなかったため親族が殺されたり拘束されたりした経験などとともに、比較的安全な避難民キャンプにいても、ISから攻撃されるのではないかという恐怖を感じると訴える子どももいた。
多くの子どもたち(女子に関しては78%)が、悪夢を見る、あるいは、眠れないと話したほか、得体のしれない「もの」や「ひと」「怪物」などへの恐怖を語っており、衝撃的な経験の心像と悪夢により、子どもたちの日常生活が脅かされている状況が浮き彫りになった。調査に参加した子どもたちのほぼ全員が、指示を理解できるまでに時間がかかり、多くの子どもたちが、遊ぶことや感情を表すことがうまくできず、ロボットのような無機質な態度をみせていた。
遊びの手法を使った調査で、人生の中からもう欲しくないと思うものを何でも「マジック・バック(魔法の袋)」に入れるというゲームをしたところ、「戦闘」「武器」「悲しみ」「IS」が、最も頻繁に選ばれた。次に、袋の中から何かひとつ、自分自身をよりよくするアイテムを取り出すようにお願いすると、子どもたちは、しばしば返答に窮し、そして、ひとつ選ぶことができた子どもたちのほとんどが「幸せ」や「失った家族や親族」を選んだ。
セーブ・ザ・チルドレンで中東地域におけるメンタルヘルスのシニアアドバイザーを務めるマルシア・ブロフィ博士は、「子どもたちがとても内向的で引きこもりがちになっていることに、衝撃を受けました。ほとんど笑顔すら見せない様子は、まるで子どもでいる能力を失ったかのようでした。子どもたちに、自分自身の好きなところはどこかと尋ねると、『おとなしいところ』とか、『安全な場所に暮らしていること』、あるいは『命令に従うところ』などの答えが返ってきました。ISの支配下で暮らしていた期間や生死を分ける避難の経験が、子どもたちに深刻な代償を負わせています。子どもたちが負った傷は数週間や数ヶ月で癒えるものではなく、彼らには、数年におよぶ支援が必要です」と訴えた。
両親や家族からの支えは、子どもたちが極度のストレスから回復するのにきわめて重要だが、紛争は、家族のつながりを引き裂いている。多くの親たちも、これまでの経験によって精神的に影響を受けているため、子どもたちをケアすることが困難な状況だ。実際に、避難民キャンプにおける家庭内暴力は増加しており、85%の子どもたちが叩かれたり、ほか子どもたちが叩かれたりしているのを見ていて、子どもたちの持続する怒りや悲しみの原因となっている。
ブロフィ博士はまた、凄まじい暴力にさらされた経験や喪失により、調査に参加した全ての子どもたちに、毒性ストレス(toxicstress)の兆候が見られると指摘した。この状態は、精神が常に戦闘もしくは逃避態勢にある、最も危険な形のストレス反応です。適切な対処がなされなければ、毒性ストレスが脳の機能を損傷し、心臓病のリスクの増大や抑うつ症状、不安症状、糖尿病、薬物乱用といった問題を引き起こすなど、子どもの精神的・身体的な健康に、生涯にわたる影響を及ぼす可能性があるという。
しかし、このような深刻な状況にも関わらず、子どもとその保護者などへの精神保健・心理社会的支援のために必要な資金は、慢性的に不足しており、2017年度においては、必要な資金の2%しか集まっていないという。
セーブ・ザ・チルドレンイラク事務所代表アナ・ロクシン氏は「モスルから避難してきた子どもたちは、恐怖に次ぐ恐怖をくぐり抜けてきました。モスルでは飢餓や虐待を経験し、全ての武装勢力が、子どもたちへの影響を無視して、道幅が狭い地域に爆弾を投下しています。子どもたちへの影響は明らかで、たとえ生きて脱出できたとしても、心身ともに傷付き、崩壊しています。それは、モスルの現在の姿であり、未来の姿です。シェルターや食料、水といった命を守るための人道支援は必要不可欠ですが、過酷な経験をした子どもたちの回復と再生を支えるためには、精神保健・心理社会的支援もまた、最優先に取り組まなければなりません。子どもたちが受けた傷を修復するために、国際社会は、さらなる支援や対応を講じるべきです。」と述べている。
フォーカス・グループ・ディスカッションで聞かれた子どもたちの生の声
・「顔中を血で覆われた女性の夢を見ます」(女子10~12歳)
・「私のおばは、料理をしていたときに突然襲われ殺されました。おばさんのことが大好きだったので、怖くてショックで、悲しいです」(女子10~12歳)
・「ISは、女性たちを車内に連れ込み、逃げることができなかった彼女たちを殺害し、そして、その遺体をごみ捨て場に投げました」(女子10~12歳)
・「死体が出てくる嫌な夢を見ます」(女子10~12歳)
・「家も、学校も、人々も、モスルのすべてが破壊される、嫌な夢を見ます」(女子13~15歳)
・「幼い妹に食べさせるものが十分になかったとき、怖くなりました」(女子13~15歳)
・「ここにいることが信じられないので、避難民キャンプに到着しても、安全だと思えません。そして、ISから遠く離れられたとも思えません」(女子13~15歳)
・「何もかも壊され、あちこちに遺体があり、人々は血だらけで泣いていました」(女子13~15歳)
・「ISが僕の家の壁をよじ登り、祖父母の部屋に行って二人を連れ去りました。それからたくさんの家族を殺しました」(男子10~12歳)
・「ISは、軍隊や警察から人々を連れ去っているから、次はここに来るでしょう」(男子10~12歳)
・「僕のいとこは、ISにたばこを勧められ、それを受け取ると、背後から拳銃で撃たれて殺されました」(男子10~12歳)
・「僕のおじは、地面を掘っているときに頭上を飛行した戦闘機からロケット弾を落とされ、体が粉々になりました」(男子10~12歳)
・「モンスターのような怖い物を目の当たりにしたり、死体が道に横たわっているのを見たときショックを受けました」(男子13~15歳)
・「ISから逃げているときは、怖かったです。彼らは僕たちを撃ち殺そうとするからです」(男子13~15歳)
・「地雷の爆発が怖いです」(男子13~15歳)
(編集・岳進)
【ニュース提供・大紀元】
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