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市場参加者が限られるなかでこう着が強まる相場展開


28日の日本株市場では、売り先行で始まった後に市場参加者が少なくなり静かな動きが予想されています。米国市場ではNYダウとナスダックが下落し、特にトランプ政権の追加関税策への警戒感が影響しました。このため、シカゴ日経225先物清算値は290円安で推移しています。円相場が1ドル151円前後で推移しており、為替の影響も見逃せません。米国感謝祭の影響で市場は休場予定が続くため、短期的な持ち高調整が予想されます。米経済指標の発表が予想通りであったことも相場の下支え要因です。日本市場では、特にAI関連株や半導体株の調整が進む可能性があり、内需のバリュー株に注目が集まるかもしれません。

*08:41JST 市場参加者が限られるなかでこう着が強まる相場展開  28日の日本株市場は、売り先行で始まった後は、市場参加者が限られるなかでこう着が強まる相場展開になりそうだ。27日の米国市場はNYダウが138ドル安、ナスダックは115ポイント安だった。NYダウは小売り企業の好決算を好感し上昇する場面もみられたが、トランプ次期大統領が計画している追加関税策による経済や企業業績への影響を警戒した売りがくすぶり下落に転じた。ナスダックは人工知能(AI)への期待が行き過ぎとの見方から、持ち高調整に伴う売りが優勢だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比290円安の37810円。円相場は1ドル151円00銭台で推移している。

 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り優勢の展開から始まりそうだ。米国市場では主要な株価指数が下落したものの、NYダウは連日で最高値を更新していたこともあり、短期的な過熱感が警戒されやすいところだろう。また、28日は感謝祭で休場になるほか、29日は短縮取引になる。そのため、持ち高調整の売りも入りやすかったと考えられる。また、10月の米個人消費支出(PCE)統計は予想と一致したほか、米新規失業保険申請件数は予想を下回るなど、米経済や労働市場の底堅さを示す経済指標の発表が支えた。

 日経225先物はナイトセッションで一時37650円まで売られており、75日線を明確に下放れてきた。ボリンジャーバンドの-2σ水準まで下げてきたことで、積極的に売りを仕掛けてくる流れにはならないと考えられるが、一方で75日線に接近する局面においては戻り待ち狙いの売りが意識されやすいだろう。また、為替市場では一時1ドル=150円台に乗せており、円高が進行している。昨日は輸出関連株の弱さが目立っていたが、本日も為替にらみのなかで、輸出関連の動向には注視する必要がありそうだ。

 米国ではデル・テクノロジーズが急落した。2024年8~10月期決算と収益見通しが予想を下回ったことが嫌気されたが、これによりAIへの期待が行き過ぎとの見方が強まり、他のハイテク株へ売りが広がる形となった。東京市場においても、半導体株のほか、AI関連の一角には持ち高調整に伴う売りに向かわせる可能性がありそうだ。そのため、物色としては内需のバリュー株にシフトしやすいとみておきたい。
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