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様子見ムードのなか、イベント関連など内需系にシフトしやすい需給状況


 12日の日本株市場は、売り先行で始まった後は、こう着感が強まりそうである。11日の米国市場はNYダウが36ドル高だった一方で、ナスダックは115ポイント安だった。
NY連銀の9月1年期待インフレ率の低下で大幅利上げ観測が緩和し、買戻しが強まる場面も見られた。ただし、国際通貨基金(IMF)による世界国内総生産見通し下方修正に加え、重要インフレ指標の発表を控え長期金利が最近の高水準付近に再び近づき警戒感から売り優勢の展開。英中銀のベイリー総裁が市場機能回復のために実施していた緊急国債購入を計画通り今週で終了することを表明すると金融市場混乱への警戒感に伴う売りからNYダウは上げ幅を縮め、ナスダックは下落した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比80円安の26350円。円相場は1ドル145円80銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。日経225先物はナイトセッションで一時26280円まで売られた後に26620円まで切り返したものの、終盤にかけて戻り売りに押されていた。米国の重要インフレ指標の発表を控えるなか、様子見ムードは強まりやすいほか、ポジションを圧縮する動きに向わせそうだ。

 日経225先物は前日の大幅な下落でボリンジャーバンドの-1σ水準まで下げており、いったんは反発を見せたいタイミングではあるが、-1σを明確に下回ってくるようだと再び-2σまでの調整が警戒されやすく、26000円割れが射程に入ってくる。また、日経平均は昨日の大幅下落によって4日に空けたマド(26223円~26633円)埋めが意識されやすく、マド埋め辺りまでは押し目狙いの買いも入りづらいだろう。

 物色の流れとして主力銘柄は手掛けづらく、指数インパクトの大きい値がさ株などには売りが向かいやすく、リスク回避的にもTOPIX型が優位になりそうだ。昨日から
「全国旅行割」や「イベント割」が開始され、旅行の予約状況は活況である。また、ディズニーランドなども「イベント割」が適用されることになったため、イベント関連などへの物色も意識されやすいだろう。そのほか、水際対策として実施してきた入国者数の上限が撤廃され、入国者も増えていることから、インバウンド関連への物色にも向かわせよう。

 主力株が手控えられるなか、外部要因の影響を避ける狙いから、直近IPO銘柄などへの循環物色も継続しそうだ。強いトレンドを継続している直近IPO銘柄には利食いをこなしつつも、押し目待ち狙いの買い意欲の強さが窺える。
<AK>
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