シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで5日線を上回って終えていることもあり、26000円辺りが心理的な支持線として意識されてくることになろう。寄り付き後は支持線水準を試す動きも想定されるものの、底堅さが見られる局面においては自律反発狙いの動きが継続しやすい。もっとも、東エレク<8035>の弱い値動きが先物主導での売り仕掛け的な動きに繋がっている面もあることから、東エレクの動向を睨みながらの展開になりそうだ。引き続き売り込まれる動きを見せてくるようだと、内需・ディフェンシブ系の銘柄にシフトしそうだ。
また、バイデン大統領がインフレ対処の一環としてガソリン税免除を議会に提案したため、米国ではエネルギー株が弱い動きを見せていた。東京市場においてもエネルギー株への売りが警戒される一方で、エネルギーコストが抑えられるといった見方から、全体としてはプラス材料になるだろう。また、VIX指数は5営業日ぶりに30を下回ってきた。依然として不安レベルではあるものの、ややリスク選好に向かいやすくなったと見られる。
そのほか、昨日のNT倍率は一時14.10倍に低下した。6月6日につけた14.41倍を戻り
高値に調整トレンドを継続している。直近のボトム水準まで低下してきたことから、いったんは日経平均型へのシフトも見込まれるものの、内需・ディフェンシブ系の銘柄にシフトしやすい需給状況から、5月9日につけた13.99倍辺りが次第に意識されてくる可能性がありそうだ。
中小型株については短期的な売買が中心であり、東証プライムの売買高が11億株程度と薄商いのなかでは、なかなか資金はシフトしづらいだろう。物色に広がりは期待できず、個別の材料を手掛かりとした物色になりそうだ。なお、本日はホームポジション<2999>、坪田ラボ<4890>、ジャパンワランティサポート<7386>の3社がIPOするため、これら銘柄の一角に資金が向かうことになろう。
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情報提供元 : FISCO
記事名:「 やや内需・ディフェンシブ系の銘柄にシフトしやすい需給状況 」