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米国同様、CPI待ちといったところ


 10日の日本株市場は、こう着の強い相場展開になりそうだ。9日の米国市場ではNYダウが0.06ドル安、ナスダックは269ポイントの下落だった。新型コロナウイルス変異株
(オミクロン株)の感染拡大を受けて英国政府は規制強化に踏み切るなど、世界での感染拡大が懸念された。週次失業保険申請件数が52年ぶり低水準を記録し労働市場の強い回復を受けて強含む場面も見られたものの、翌日に消費者信物価指数(CPI)の発表を控えていることもあり、ハイテク株などの重荷となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比110円安の28570円。円相場は1ドル113円40銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。海外株安の影響からSQ値は低めに決まると考えられ、寄り付き後はSQ値が支持線として意識される可能性はありそうだ。もっとも、昨日の東証1部の売買高は10営業日ぶりに10億株を下回っていた。SQ通過後は薄商いのなか、米国同様、CPI待ちといったところであり、先物主導による短期的な動きにとどまりそうである。

 また、中国恒大は6日に猶予期間を終了したドル建て債の利払い不履行によって、フィッチ・レーティングスが長期発行体デフォルト格付けを「一部債務不履行(RD)」に引き下げている。そのため中国の不動産リスクへの警戒感も高まりやすく、より積極的な売買は手控えられやすいだろう。

 一方で国内においてはコロナ感染を抑え込めているほか、経済対策への期待感から売り込む流れにはなりづらい面はある。外部環境の影響から仕掛け的な動きによって振らされる局面においては、その後のリバウンドを狙ったトレードになりそうだ。また、来週からIPOラッシュとなることから、IPO銘柄での日替わり物色となろうが、好調なIPOが続くようだと、利食いの換金資金が還流することにもつながるため、直近IPOなどへの注目も高まる可能性はありそうだ。
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