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参加者限られ、こう着感の強い相場展開に


 10日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。9日の米国市場ではNYダウが285ドル高となった。米連邦準備制度理事会(FRB)が追加支援策を導入し、中小企業、州・地方自治体支援などで最大2.3兆ドルの融資を提供すると発表したほか、パウエル議長が融資可能な規模は「無制限」としたことが好材料視された。

 しかし、石油輸出国機構(OPEC)加盟国・非加盟国の臨時会合で、サウジアラビアとロシアが減産で合意したものの規模が予想を下回ったことで原油価格が下落したことが重石となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比30円安の19460円。円相場は1ドル108円40銭辺りで推移している。

 FRBによる追加支援策の動きは好感されるが、米国同様、原油相場の下落が神経質にさせそうである。また、10日の米国市場が祝日で休場となることもあり、海外勢の商いは減少。市場参加者が限られるなか、新型コロナウイルスに関連するメディア報道等によって振らされやすい相場展開といったところだろう。

 なお、新型コロナウイルス感染拡大阻止のためのロックダウン(都市封鎖)について、スペイン、イタリア、ドイツ、英国は引き続き堅持する方針と伝えられている。
感染増加のペースが加減速を繰り返し、ロックダウンを緩和し始める計画を複雑にしているようである。日本でも東京都の感染者数が増え続けており、これも神経質にさせやすいところ。

 週末要因のほか、週明けは多くの海外市場が祝日で休場となるため、一段と商いが細りやすい。オーバーウィークのポジションを避ける流れから、利益確定の流れに向かわせる可能性はある。そのため、物色は個人主体の材料株に向かいやすく、新型コロナに関連した材料株のほか、需給整理一巡で見直しの流れが強まってきている直近IPO銘柄への関心が集まりやすいだろう。


<AK>

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