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短期的な値幅取り狙いの売買に向かわざるを得ない


 15日の日本株市場は、値動きの荒い相場展開になりそうだ。14日の米国市場は、NYダウは反発して始まったものの、その後下げに転じ、一時300ドルを超える下落局面もみられた。原油相場の上昇を受け、エネルギーセクターを中心に買い戻しが先行。10月消費者物価指数が市場予想に一致し、追加利上げへの過度な警戒感が後退したことも好感された。
しかし、アップルの下落が止まらず、不安心理が高まっているようである。シカゴ日経225先物清算値は大阪比155円安の21665円となり、これにサヤ寄せする格好から、一昨日の安値水準を窺う展開になりそうだ。

 NYダウは4営業日続落で下落幅は1100ドルを超えている。14日は25500ドルを回復した後に、25000ドルを割り込むなど、ボラティリティの大きい相場展開が続いており、日本株市場も波乱の影響を受けやすいだろう。米中間選挙が通過したことで相場は落ち着きをみせてくると期待されていたこともあり、投資家の不安心理につながっている。日経平均は再び心理的な支持線として意識されている21500円を窺う展開が意識され、これを下回ってくるようだと、2番底形成への心理に向かいやすい。そのため、積極的な物色は限られ、短期的な値幅取り狙いの売買に向かわざるを得ないところである。

 米中貿易摩擦については、トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は、11月末にブエノスアイレスで開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議にあわせて会談する予定であり、これを見極めるまでは積極的なポジションは取りづらいところである。その他、中小型株の物色も活発ではあるが、急速に値を消す銘柄も多く、資金の回転の速さが窺える。
腰の据わった資金流入は限られているとみられ、全般こう着の中、やや割り切りスタンスでの値幅取りが中心になりそうだ。イレギュラー的な価格形成にもなりやすく、冷静に好業績銘柄を狙いたいところであろう。


<AK>

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