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自律反発も買い一巡後はよりディフェンシブ系に


 31日の日本株市場は、イタリアの政局不安が和らいだことを受けて、買い先行の相場展開になろう。30日の米国市場はNYダウが300ドルを超える上昇となった。イタリアの政局不安が一服し、投資家心理が持ち直したことで買いが先行。米国債利回りの上昇を受けて金融関連銘柄を中心に買い戻しが広がったほか、原油高も好感された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比225円高の22255円となり、これにさや寄せする格好から、先物主導によるインデックス買いが日経平均を押し上げる格好となろう。

 そのため、指数インパクトの大きいファーストリテ<9983>、ファナック<6954>、ソフトバンクG<9984>、日東電<6988>、TDK<6762>などが日経平均をけん引する格好になりそうだ。また、原油先物相場の上昇を背景に、足元で調整が続いている国際帝石<1605>などエネルギー株のリバウンドのほか、金融株や輸出関連の一角へも買い戻しが意識されやすいと考えられる。

 また、昨日の日経平均は節目の22000円を下回り、同水準に位置している75日線、200日線辺りでの攻防となった。いったんは調整一巡が意識されやすいところまで下げたほか、きょうのMSCIリバランスでインデックスイベントも通過することもあり、外部環境次第ではあるが、底堅さは意識されてこよう。

 もっとも、日経平均は調整トレンドが継続し、一目均衡表では雲に接近しているほか、遅行スパンは実線を割り込みつつあり、シグナルは悪化傾向にある。米雇用統計を控えているほか、欧州政治リスクや米朝首脳会談への思惑等からオーバーウィークのポジションはとりづらいところ。中小型株も需給が悪化傾向にあるが、買い一巡後はよりディフェンシブ系のほか、好業績でトレンドの強い中小型銘柄等に短期資金が集中しよう。
(村瀬智一)


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