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売り先行後の底堅さが意識される相場展開に


 9日の日本株市場は売り先行後の底堅さを見極める相場展開になろう。6日の米国市場ではNYダウが570ドルを超す下落となった。米中貿易摩擦への警戒感が高まっており、この流れを受けてシカゴ日経225先物清算値は大阪比215円安の21425円だった。朝方はこれにサヤ寄せする格好から先物主導のインデックス売りが先行する格好となるが、このところは下値の堅さも意識されてきているため、5日、25日線レベルでの攻防になりそうだ。

 積極的な売買は限られることになりそうだが、海外投資家の売買動向については、3月4週(26-30日)は現物株と先物合計で9366億円の売り越し(前週は2599億円の売り越し)だった。海外投資家の売り越しはこれで12週連続となる。売り越し額が大きく膨らむ格好となったが、現物については48億円の買い越し(同4541億円の売り越し)と、僅かではあるが買い越しに転じている。海外投資家の需給変化も意識される。

 引き続き米中貿易摩擦の行方に振らされやすい状況が続くほか、11日に北朝鮮最高人民会議、15日に北朝鮮金日成主席誕生日があり、地政学リスクへの警戒が高まりやすい面もあり、方向感を掴みづらくさせよう。とはいえ、先週の動きを見る限りでは、下値の堅さが意識されており、リバウンドを意識したスタンスになりそうだ。
(村瀬智一)


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