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悪材料耐性や需給状況から28000円窺う展開か


[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;27599.52;+637.84TOPIX;1939.87;+37.08


[後場の投資戦略]

 日経平均は久々の大幅高で一気に27500円台を回復してきている。日足チャートでは200日移動平均線が位置する27600円台まで一時戻した格好だ。上げ幅は軽く600円を超えており、非常に強い動きとも言える一方、27500円を回復したことで、水準的には戻り一服感が今まで以上に強まってくる。また、下向きの200日線手前まで上昇したところからも、ここからは一段と戻り待ちの売りが強く出てくることが意識される。この先は、今日から本格化していく日米主要企業の決算次第だろう。

 バンク・オブ・アメリカ(BofA)の最新の月次ファンドマネジャー調査によると、ポートフォリオに占める株式比率は2008年10月以来の最低水準となった一方、現金の比率は2001年以来の最高水準になったという。また、景気後退を予想する割合は新型コロナ・パンデミックの発生直後である2020年5月以来の最高水準にまで達したという。

 完全に総悲観に傾くなか、需給状況は軽く、わずかな好材料をきっかけに大きく上昇しやすい状況といえる。足元で新たに確認された好材料としては、ロシアが天然ガスパイプライン「ノルドストリーム1」を通じた欧州へのガス輸出を21日に再開する見通しと伝わったことのほか、警戒されていた動画配信サービスのネットフリックスの決算が想定程は悪くなく、同社株が時間外取引で大きく上昇していることなどだろう。

 ただ、ロシアによる揺さぶりがこれで終わったとは到底考えづらい。また、ネットフリックスの決算では、サブスクリプション会員数が97万人の減少と、予想の200万人の減少より小幅にとどまったことが好感されたわけだが、普通に考えて2四半期連続での会員数減少はグロース株として失格の内容だろう。期待値がすでに低い分、今後出てくる決算に対しても同様の反応が想定されるが、決算内容にポジティブな要素は見出しづらい場面が続きそうだ。

 需給状況が軽いことや、来週に控える米連邦公開市場委員会(FOMC)については1.00ptという最悪のシナリオを既にいったん織り込んだ経緯もあり、日経平均については
28000円に向かう展開もあるだろう。ただ、そこからのアップサイドにはさすがに材料不足といえ、現在の株価水準からの上昇幅はせいぜい500円程に限られる可能性が高いことを考えると、上値追いには慎重になりたい。

 後場の日経平均は堅調か。ナスダック100先物が堅調で、香港ハンセン指数も大幅に上昇しているなか、高値圏で底堅い展開が想定される。一方、本日の引け後に決算を発表する日本電産<6594>や、今晩の米国市場で決算発表予定の米電気自動車テスラの結果を見極めたいとの思惑から、上値追いは限られるだろう。
(仲村幸浩)
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