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日経平均は反落、海外材料にも反応乏しく、決算ピークで模様眺めムード


 日経平均は反落。211.32円安の21497.99円(出来高概算5億7321万株)で前場の取引を終えた。前日の米国株式市場では、米中協議が再開されたものの、トランプ大統領が中国を批判するツイートを行い、先行き懸念から売りが先行したが、FOMCの結果を見極めたいとの思惑から下げ幅を縮小した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比175円安の21485円となり、その水準にサヤ寄せする格好から日経平均には朝方から売りが先行した。その後も、米中貿易摩擦の期待感が後退するなか、翌営業日に控えるバンナムHD<7832>の日経平均への採用に伴うインデックス売り需要なども相まって寄り付きから下げ幅を拡大。前場中ごろから開始された中国株をはじめとしたアジア株式市場も軟調な動きとなり、相場の重しになった。

 セクターでは、電気・ガス業を除く東証32業種が揃って下落するなか、その他製品や倉庫・運輸関連業などの下落が目立った。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>やソフトバンクG<9984>、京セラ<6971>で日経平均を約80円分押し下げた。売買代金上位銘柄では、減収下での第1四半期2ケタ増益決算でサプライズとなったソニー<6758>が年初来高値を更新し、ZOZO<3092>も第1四半期大幅増益決算受けて過度な警戒感が後退したことで11%高となった。そのほか、前日の決算を受けてアンリツ<6754>やオリエンタルランド<4661>も前引け時点でプラスに。一方で、前日に想定外の2ケタ減益決算になった任天堂<7974>が3%安となったほか、トヨタ自動車<7203>、東京エレクトロン<8035>、村田製作所<6981>、キーエンス<6861>は軟調であった。

 中国国家統計局が本日発表した7月の製造業購買担当者指数(PMI)は前月比0.3ポイント上昇の49.7となり、市場予想を上回ったものの、小幅な改善だったことから材料視する動きは限定的であった。また、前日に4-6月期決算を発表した米アップルは、3四半期ぶり増収となり、時間外取引で4%高となっているものの、主力「iPhone」の売上は減少基調が続いており、その他のサービス部門による伸びが顕著だったことから、東京市場における電子部品関連に対する市場反応もまちまちであった。日本国内が決算以外に手がかり材料に乏しいなか、海外市場の動向を受けた反応も鈍いようである。

 足元の東京市場では、決算を手掛かりとした個別物色が主体となる構図に変化はなく、米中通商協議のほか、トランプ大統領による大幅利下げ要求が伝わるなかで米連邦公開市場委員会(FOMC)の動向を見極めたいとする向きは多いとみられる。引き続き東証1部が薄商いのなか、前述したインデックスイベントによる売り需要を警戒する投資家も多いだろう。本日は医薬品や金融、消費財セクターのほか、電子部品関連といった400社超の決算が控える。8月9日に次ぐ決算ピークということで、後場にかけて一段と模様眺めムードが強まろう。


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