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日経平均は続落、20500円超で戻り売り、TOPIXの動向を注視


 日経平均は続落。40.39円安の20402.36円(出来高概算約5億7511万株)で前場の取引を終えた。前日の米国市場では、大手行の市場予想を上回る10-12月決算が好感されるなか、英議会ではメイ内閣不信任案が僅差で否決されたほか、米連邦政府の閉鎖解除に向けて政府高官や一部議員が大統領への働きかけを強めていることへの期待感から緩やかに上昇する展開となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比45円高の20475円となり、東京市場では朝方は買いが先行したものの、日経平均20500円超え水準での戻り売り圧力は強く、直後にマイナスへと転換した。また、前場中ごろからは戻りの鈍いアジア市場も嫌気され、海外短期筋による225先物に対する売り注文も観測された。

 東証1部の値下がり銘柄数は712銘柄となっており、全体の30%程度に留まったものの、指数インパクトの大きいファーストリテ<9983>やユニファミマ<8028>が、2銘柄で日経平均約59円分の押し下げ要因となった。

 オプション市場では、権利行使価格18500円におけるプットオプションの建て玉が1万3000枚超と、1万2000枚程度である権利行使価格22000円のコールオプション建て玉を上回っていることを指摘する向きが増えている。前日終値から計算した株価純資産倍率(PBR)1倍レベルは18928円となっていることから、日経平均がその水準を下回る展開を想定する投資家の姿勢が意識されている。英議会におけるメイ首相の不信任決議案を与党・保守党などが反対多数で否決したことで、ひとまず落ち着きをみせた為替相場では、米国株式の続伸や米長期金利の下げ渋りも意識され、朝方には1ドル=109円台で推移した。しかし、12月の日銀短観にて明らかになった大企業・製造業の今年度の想定為替レートである109.41円を前にしたドルの上値は重く、依然としてファンダメンタルズの観点からも日経平均の上値追いシナリオは描きづらいとみられる。

 一方で、本日前場取引終了時点でのTOPIXは、プラス圏を確保しているうえ、ランチタイムのTOPIX先物も底堅い動きをみせている。日経平均の上値が重いなかで、欧州関連とされる任天堂<7974>や米大手行の好決算を受けたメガバンクなどの金融セクターに対する見直しの流れが継続するかどうかは、個人投資家のセンチメントにも大きく影響してくることからも注目しておきたいところである。
(雲宮 祥士)


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