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日経平均は4日続伸、FRB議長講演を前にこう着感強く小型株物色へ


 日経平均は4日続伸。77.86円高の22488.68円(出来高概算4億9000万株)で前場の取引を終えている。

 23日の米国市場でNYダウは76ドル安と続落した。米中貿易摩擦やトランプ政権の「ロシア疑惑」に対する懸念から積極的な買いは手控えられた。一方、為替市場では米連邦準備制度理事会(FRB)が22日公表した連邦公開市場委員会(FOMC)(7月31日-8月1日分)議事録の内容に加え、カプラン米ダラス連銀総裁やジョージ米カンザスシティー地区連銀総裁がまだ利上げが必要との見解を示したこともあり、円相場が1ドル=111円台前半まで下落。本日の日経平均は円安を好感して73円高からスタートすると、前場には一時22518.65円(107.83円)まで上昇する場面があった。

 個別では、任天堂<7974>、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、ソニー<6758>などがしっかり。ソフトバンクGは持分法適用会社である中国アリババ集団の減益決算を受けて朝方売られたが切り返した。トヨタ自<7203>は小幅に上昇。スルガ銀<8358>は5日ぶりに反発した。中期経営計画目標の前倒し達成観測が伝わったエーザイ<4523>は2%高。また、オルトプラス<3672>は新作ゲームの好調な出足を受けて連日のストップ高となった。
一方、スズキ<7269>、KDDI<9433>、日産自<7201>などがさえない。東海カーボ<5301>、コマツ<6301>、SUMCO<3436>は2%超の下落。コマツは米建機キャタピラーの株価下落やレーティング引き下げ観測が売り材料視されたようだ。セクターでは、パルプ・紙、石油・石炭製品、サービス業などが上昇率上位。半面、鉄鋼、非鉄金属、機械などが下落率上位となった。

 日経平均は円安進行を追い風に4日続伸し、22400円台に集中している25日、75日、200日移動平均線を小幅ながら上回った。しかし、上値追いの動きはさほど広がらず、前場の上下の値幅は66円ほどにとどまるなどこう着感の強い展開となっている。東証1部売買代金は概算で8500億円と商いも盛り上がっていない。米利上げ継続の思惑が広がりつつも、本日は米経済シンポジウム「ジャクソンホール会合」でパウエルFRB議長の講演が予定されているとあって様子見ムードが強まりやすいだろう。後場の日経平均も22500円近辺でのもみ合いが続きそうだ。

 新興市場ではマザーズ指数が3日続伸。8月16日に年初来安値932.07pt(取引時間中)をつけてからやや持ち直しているが、主力のメルカリ<4385>が連日で上場来安値を更新し、指数も低空飛行が続く。一方、エクストリーム<6033>やエーアイ<4388>が値を飛ばしており、相場全体の影響を受けにくい小型材料株に値幅取り狙いの物色が向かっているようだ。
(小林大純)


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