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日経平均は大幅反発、一先ず自律反発としては理想的な水準まで戻す


 日経平均は大幅に反発。266.54円高の19541.36円(出来高概算7億5000万株)で前場の取引を終えた。警戒されていた北朝鮮による9月9日の建国記念日においてのICBMの発射は行われなかったこともあり、一先ず安心感につながっている。また、7月の機械受注がコンセンサスを大きく上回ったことも材料視されている。その他、大型ハリケーン「イルマ」が米南部フロリダ半島の南西部に上陸したが、イルマの勢力は「カテゴリー2」に弱まったことも買い戻しに向かわせる一因になったとみられる。

 19400円を回復して始まった日経平均は、その後もじりじりと上げ幅を広げており、ザラバベースでは4営業日ぶりに19500円を回復。東証1部の騰落銘柄では値上がり数が1700を超えており、全体の8割強を占めている。セクターでは倉庫運輸が小幅に下げているほかは32業種が上昇しており、ゴム製品、電気機器、保険、金属製品、医薬品、海運、証券が上昇率上位に。

 日経平均はショートカバー優勢の流れのなか、5日線を突破して始まり、その後は25日線を捉えてきている。ここからは強弱感が対立しやすいところであるが、もち合いレンジの上限である19600円処辺りまではショートカバーが入りやすいところであろう。ただし、積極的な売買は引き続き手控えられる可能性が高く、インデックスに絡んだリバランス中心の商いになりそうだ。

 また、米国は北朝鮮への新たな制裁のため11日に国連安全保障理事会で決議案の採決を求めている。新たな制裁内容次第では北朝鮮によるミサイル発射の可能性もあるとみられ、懸念要因が払拭されることはなさそうだ。一先ず自律反発としては理想的な水準まで戻しており、次第にこう着感が強まろう。物色の流れとしては、アップルやEV関連に向かいやすいだろう。
(村瀬智一)


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