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日経平均は小幅下落、全般こう着のなか、好業績の中小型株などへの値幅取りが活発


 日経平均は小幅に下落。24.32円安の19653.96円(出来高概算7億5000万株)で前場の取引を終えた。英マンチェスター・アリーナで爆発との報道を受けて、テロへの警戒から円相場が円高に振れて推移するなか、利益確定の流れが先行した。週明けの米国市場の上昇の流れもあり、売り一巡後はプラス圏に回復する場面もみられたが、5日線レベルで上値を抑えられる格好となった。

 セクターでは石油石炭、空運、保険、金属製品、海運、証券、銀行が軟調。一方で、食料品、その他金融、水産農林、精密機器、サービス、建設がしっかり。売買代金上位では、任天堂<7974>、JT<2914>、リクルートHD<6098>、ソニー<6758>、リミックスポイント<3825>が堅調。半面、東エレク<8035>、Vテク<7717>、三井住友<8316>、ディーエヌエー<2432>、SUMCO<3436>が冴えない。

 日経平均は狭いレンジでのこう着が続いており、チャート形状では5日線に上値を抑えられている。米国市場は落ち着いた値動きをみせていたが、英マンチェスター・アリーナでの爆破事件が重しとなっている。また、トランプ米大統領が3月にコーツ国家情報長官らにトランプ陣営とロシア政府の間の共謀の存在を公式に否定するよう求めていた、と米紙ワシントン・ポスト紙が伝えているようである。FBIのコミー前長官は、30日以降に上院情報委員会の公聴会で証言する予定でもある、トランプ政権の政治混乱リスクへの警戒も重しになる。

 日経平均は目先こう着が続くことになり、全般的に利益確定の売りが優勢になりやすいだろう。ただし、個人の物色意欲は強く、好業績の中小型株などへの値幅取りが活発となりそうだ。
(村瀬智一)


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