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日経平均は小幅下落、FOMCの通過後のトランプ相場を意識しておきたい


 日経平均は小幅に下落。15.06円安の19235.46円(出来高概算9億7000万株)で前場の取引を終えている。欧米市場の上昇の流れを受けて買い先行で始まり、寄付き直後には19284.28円と週初につけた高値を更新。しかし、その後は売り買いが交錯するなか、前場半ばにかけて次第に利益確定の流れが強まっている。

 東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1200を超えており、全体の6割を占めている。セクターでは石油石炭、非鉄金属、卸売、医薬品、その他製品、その他金融、海運が下落。一方で、ゴム製品、電力ガス、精密機器、鉱業、電気機器、情報通信がしっかり。

 米FOMCを控えていることもあるが、日経平均は節目の19000円を回復していることもあり、様子見ムードが強まりやすいところであろう。ただし、あくまでも利益確定の流れであり、調整を意識させる格好での売り圧力は強まっていない。日銀短観では、大企業・製造業が想定する為替レートは1ドル104円90銭と、足元の相場よりも10円程度円高の水準だった。
足元の円安が続けば業績の上振れ要因となるとの見方もあり、押し目買い意欲は強い。

 また、米FOMCでは1年ぶりの利上げは織り込まれている。FRBが長期的な経済見通しを書き換えることはないとの見方もあり、2017年の利上げが早まるとの見方が後退し、ドル高・円安の流れが一服する可能性はある。そうなると、利食いの流れに向かいやすくなる一方で、FOMCが通過することから、トランプ物色が一段と強まる可能性はある。物色対象には変化がみられようが、FOMCの通過後のトランプ相場による一段高を意識しておきたい。
(村瀬智一)


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