
ふるさと納税の控除上限額は年収が下がると減る?
ふるさと納税は、自分が選んだ自治体に寄付することで、所得税や住民税の控除を受けられる制度です。一定の上限額までは、寄付額から2000円を差し引いた金額が税金から控除されます。
例えば、5万円を寄付して全額控除の対象になれば、4万8000円が控除されるため、実質的な自己負担は2000円です。
ただし、控除上限額は年収や家族構成、各種控除などによって異なります。一般的に、年収が下がると納める税金も減るため、控除上限額も下がる傾向があります。
例えば、年収500万円を想定してシミュレーションした後、冬のボーナスが減って年収450万円になった場合、当初の計算結果より控除上限額が低くなる可能性があります。
なお、控除上限額は寄付した時点の年収ではなく、その年の1月から12月までの所得などをもとに決まります。そのため、年の途中で行ったシミュレーション結果は、あくまで目安と考えましょう。
5万円を寄付して控除上限額を超えたら自己負担はいくら増える?
仮に、5万円を寄付した後、年収が下がって控除上限額が4万円になった場合、自己負担はいくら増えるのでしょうか。
単純に考えると、上限額を1万円超えているため、通常の自己負担2000円と合わせて1万2000円になると思うかもしれません。しかし、上限額を超えた部分についても、一部の税金が控除される場合があります。
ふるさと納税の控除には、所得税からの控除、住民税の基本分、住民税の特例分という3つの仕組みがあります。このうち、住民税の特例分には、住民税所得割額の20%という上限があります。
一方、所得税からの控除と住民税の基本分は、特例分とは別の上限が設けられています。
例えば、所得税率が10%で、復興特別所得税を含めた税率が10.21%、住民税の基本分が10%の人を考えます。5万円を寄付し、実際の控除上限額が4万円だったと仮定すると、上限を超えた1万円についても、約20.21%の控除を受けられる計算になります。
つまり、1万円のうち約2021円が控除され、追加の自己負担は約7979円です。通常の2000円と合わせると、実質的な自己負担は約9979円となります。ただし、これは簡略的な計算例です。実際の負担額は所得や住民税額、ほかの控除の状況などによって変わります。
寄付した後に年収が下がると分かった場合はどうすればよい?
すでに寄付した後で年収が下がると分かった場合、まずは最新の年収見込みを使って控除上限額を再計算しましょう。給与やボーナスの見込み額に加え、家族構成や社会保険料なども反映できる詳細なシミュレーションを利用すると、より実態に近い金額を把握できます。
ただし、すでに行った寄付は、原則として自己都合で取り消せません。上限額を超えても寄付自体は無効にならないため、必要な控除手続きは忘れずに行いましょう。
例えば、確定申告が不要な会社員で、寄付先が5自治体以内などの条件を満たす場合は、ワンストップ特例制度を利用できます。一方、医療費控除などのために確定申告をする場合は、ワンストップ特例の申請が無効になるため、ふるさと納税も含めて申告する必要があります。
ふるさと納税は年収の変動を考慮して余裕をもって寄付しよう
ふるさと納税の控除上限額は、年収や各種控除などによって決まります。
そのため、冬のボーナスが減ると、当初の想定より自己負担が増える可能性があります。ただし、控除上限額を超えた金額がすべて自己負担になるとは限りません。実際の負担額は所得税率などによって異なります。
今後は、ボーナスなどの変動を考慮し、控除上限額に余裕をもたせた寄付を心がけましょう。年末に収入の見通しが立ってから寄付額を調整する方法もおすすめです。
出典
総務省 ふるさと納税ポータルサイト ふるさと納税のしくみ ふるさと納税の概要
総務省 ふるさと納税ポータルサイト ふるさと納税のしくみ 税金の控除について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
