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神戸デジタル・ラボ、スポーツトレーニングへのAI活用を目的に Microsoft AI Co-Innovation Lab KOBEで走高跳跳躍フォーム分析システム開発 ―活用推進協議会で成果を報告―


株式会社神戸デジタル・ラボ(KDL)は、Microsoft AI Co-Innovation Lab KOBEで、走高跳の跳躍フォームを分析するAIシステムを開発しました。このシステムは、選手の姿勢や踏み切りの角度など9つの項目をAIで数値化し、選手やコーチが技術向上に役立てることを目的としています。開発には、走高跳の元日本代表選手であるKDL社員の衛藤昂が携わっています。本システムは、言語化しづらい感覚を数値化することで、効果的なコーチングを可能にし、今後はデータ蓄積を継続し、AIモデルの精度向上に取り組む予定です。

システムの開発などを手がける株式会社神戸デジタル・ラボ(兵庫県神戸市中央区、代表取締役社長:玉置慎一、以下 KDL)は、Microsoft Corporationのイノベーション拠点「Microsoft AI Co-Innovation Lab KOBE」(兵庫県神戸市中央区、所長:友井貴士)において、走高跳の跳躍フォームを分析するAIシステムのスプリント開発(*1)を実施しました。同システムは走高跳競技における選手の技術力向上およびコーチの指導力向上への貢献を目的とするもので、開発には現役の走高跳選手として活動するKDL社員 衛藤昂が参加しました。

【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000316087&id=bodyimage1

■開発の背景
衛藤自身の経験上、跳躍が成功するかどうかは「踏み切りの3歩前にわかる」といいます。しかし、そうした“上手く跳べる感覚”や身体感覚、コツは言語化が難しく選手自身の経験や勘に委ねられます。
走高跳の選手の育成においては、コーチの人数が少なく、他種目のコーチが指導するケースや選手が独学で練習するケースも多く見られます。技術向上のために確認するべきポイントや、それぞれ基準となる値が確立されていないため、データに基づいたアドバイスや選手のレベルに合わせたコーチングが難しいのが現状です。
走高跳選手の跳躍フォームを分析・数値化することができれば、言語化しづらい身体感覚やコツを伝えることができるようになり、効果的な練習やコーチングに活用できると考えました。


■「走高跳の跳躍フォーム分析システム」の概要
走高跳の助走開始から跳躍終了までを撮影した動画をAIで分析するシステムを構築しました。今回の開発では、Microsoft社が提供する機械学習プラットフォーム「Azure Machine Learning Studio」上で物体検出AIを実行して姿勢推定(*2)を行ない、選手の姿勢や踏み切りの角度、助走速度など9つの項目を数値として可視化しました。

今後は、より多くの分析データを蓄積しながらAIモデルの精度向上、数値化する項目の精査などに取り組むと同時に、数値化されたデータから、成功する跳躍と失敗する跳躍の違い、跳躍の成功率と数値の関係などを明らかにしていきたいと考えています。

【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000316087&id=bodyimage2


■KDL衛藤昂のコメント
今回のスプリント開発を通じて、走高跳の跳躍フォームを数値化するシステムを構築できたことは非常に意義があると感じています。これまで“上手く跳べる感覚”を「グッ」や「スーッ」などの擬態語で表現していましたが、その感覚を数値化することで、成功する跳躍の再現性を高めたり、コーチとも感覚を共有しやすくなると考えています。
今後もデータを蓄積すると共にAIモデルの精度向上に努め、選手のスキル向上やコーチの指導力向上に貢献できるシステムを構築していきます。


■Microsoftエンジニアのコメント
非常に楽しいスプリントありがとうございました。今回は動画データを分析可能な構造化データに変換する仕組み作りを検討/検証をする目的でスプリントを実施しました。
衛藤さんのパッションが強く、理解速度も速く、非常にスムーズに作業が進んだことで、予定していた実施内容のほかに、精度向上、Microsoftが開発したモデルの利用方法、その他様々な会話や検証ができたことは本当に私個人として嬉しく思います。この技術を持って帰っていただいた後、衛藤さんが育てていけるような結果を作れた点に今回一番大きな価値を感じております。また機会がありましたら一緒に次のスプリントも実施させてください!
[Data &AI Solution Architect/Data Scientist 今井裕一氏]

【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000316087&id=bodyimage3

■シンポジウム「AIイノベーションとデジタル人材育成の未来」に登壇
3月11日(火)に開催された一般社団法人 AI Co-Innovation Labs KOBE活用推進協議会のシンポジウム「AIイノベーションとデジタル人材育成の未来 ~Microsoft AI Co-Innovation Labの開発事例と産官学連携の取り組み~」に衛藤が登壇、「スポーツ×AI オリンピアンの神戸から世界への新たな挑戦」と題して本取り組みの内容を紹介しました。
[チラシ掲載ページ]https://www.ailabskobe-pc.or.jp/assets/pdf/news_20250228_01.pdf


■衛藤昂(えとう たかし)の紹介
走高跳の日本代表選手としてオリンピック2大会(リオ2016、東京2020)への出場経験を持つオリンピアンです。高等専門学校出身者として初めて夏季五輪に出場し、走高跳の日本高専記録保持者でもあります。
現役引退後の2022年にKDLへ入社し、新事業創造係でローコード開発プラットフォーム「Microsoft Power Platform」での開発や運動データ取得に関する実証実験・開発などに取り組みながら、2024年に競技に復帰。今シーズンは東京で行われる世界陸上への出場を目指しています。
「ジャンプでみんなにワクワクを」をビジョンに活動する一般社団法人Jump Festivalの代表を務め、地域の活性化、陸上競技の普及発展への貢献を目指し、街中スポーツイベントの開催や講演などの活動を行っています。



*1:スプリント(Sprint)開発
ソフトウェアやシステムの開発において、短期間で新しい機能を開発・リリースする、アジャイル開発の手法のひとつ。開発途中での変更や改善がしやすいのが特徴。

*2:姿勢推定
画像や映像などのデータから人間の姿勢や動きを推定する技術。AIを活用することで、人の骨格や体の各部位の位置・向きを自動で解析できる。

※Microsoft、Azureは、米国 Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。


【会社概要】
会社名 :株式会社 神戸デジタル・ラボ
代表者 :代表取締役社長 玉置慎一
所在地 :〒650-0034 兵庫県神戸市中央区京町72番地 新クレセントビル
設立  :1995年10月
資本金 :5,000万円
従業員数:172名(2025年3月1日現在)
URL   :https://www.kdl.co.jp/

【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社 神戸デジタル・ラボ
新事業創造係 衛藤昂
E-mail:info@kdl.co.jp / 電話:078-327-2280(代表)

※テレワーク推進企業です。メールでご連絡いただけますと幸いです。



配信元企業:株式会社神戸デジタル・ラボ
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