ZED-F9Rは、u-blox F9マルチバンド全地球測位システム（GNSS）レシーバー・プラットフォームを使用して、最大4つのGNSS衛星群を同時に追跡します。このモジュールは、リアルタイムキネマティック（RTK）技術を応用してセンチメートル級の精度で測位データを生成します。高精度のGNSS測定値は、モジュールの慣性測定ユニット（IMU）からのデータ、GNSS補正データ、オドメトリ（走行距離）情報、および車両ダイナミクス・モデルと融合され、GNSS単独ではできない状況でも優れた測位精度を提供します。レシーバーは、ロボット芝刈り機、電動スクーター、および自動車向けの動的モデルを搭載しています。
ZED-F9R-02Bは、極めてスケーラブルな状態空間表現（SSR）フォーマットでブロードキャストされるu-blox GNSS補正データ・サービスを統合し、迅速な市場投入が可能な高精度測位ソリューションの提供を容易にします。
新しいビジネスモデルの実現
ロボット芝刈り機の場合は、低速でも推測航法システムをキャリブレーションするこのモジュールの機能により、優れた測位精度の達成が可能になります。モジュールの極めて高精度な測位データにより、エンドユーザーは境界線を示すワイヤーではなくソフトウェアを使用して芝刈りエリアを正確に区切ることができ、立木や低木を避けて、複雑な形状の芝生にロボット芝刈り機を配備できます。芝刈り機の経路を、最初の経路よりも高精度に次の経路と揃えることで、専門業者のような縞模様の芝生を実現します。
これらの機能を組み合わせることで、製品設計者はこのモジュールを使用して、初期費用や境界線を示すワイヤーの設置費用なしで複雑な環境で動作する「サービスとしてのロボット芝刈り」が可能な芝刈り機を作り上げることができます。
ユーブロックスの測位プロダクト・センター、産業用ナビゲーションおよびロボティクス部門プロダクト・マネージャーのAlex Ngiは次のように述べています。「弊社の新しいZED-F9R-02B高精度モジュールは、推測航法技術を必要とする製品をゼロから実装する場合よりも迅速に市場に投入できる、推測航法のターンキー・ソリューションです。また、ニッチ市場で事業展開している企業が当該分野の専門知識を構築して維持する必要なしに、推測航法技術を採用することを可能にします。」
ZED-F9R-02Bは、SPARTNフォーマットを含むさまざまな補正サービスのサポートを提供し、GNSS補正データを広域への配信を容易にします。
ユーブロックスについて
スイスのユーブロックス社（SIX:UBXN）は、民生、産業および自動車市場向けにワイヤレスと測位用半導体を提供するグローバルリーダーです。ユーブロックスのソリューションにより、人、自動車や機械等がそれぞれの位置を正確に決定し、さらにセルラーおよび近距離ネットワークでワイヤレス通信を行うことができます。ユーブロックスはチップ、モジュール、ソフトウェアの各ソリューションを多種用意して独自の地位を占め、OEMメーカーの皆様がIoTの革新的なソリューションを迅速かつ廉価に開発するためのお手伝いをしています。ユーブロックスはスイスのタルウィルに本社を置き、世界の各地、特に欧州、アジア、米国に多くのオフィスを構えています。詳細についてはwww.u-blox.com/ja/をご覧ください。
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