【産学連携】セイバンと京都芸術大学が共同開発 盲導犬ハーネスを関西盲導犬協会へ寄付
- 2021年04月26日 15:00:00
- マネー
- Dream News
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盲導犬が日本に導入されて約80年、ハーネスの形は機能面から改良されることはあっても、多くの盲導犬ユーザーが使っているハーネスのデザインはほとんど変化しておらず、特に外観に配慮されたデザインではありませんでした。そこに着目した京都芸術大学 准教授 大江孝明が、金属パーツと皮革素材の結合のノウハウを持つセイバンへ声をかけたことで、今回の共同開発および寄付が実現いたしました。
日本での盲導犬ユーザーは、約930人(2020年3月時点)いますが、日本社会における盲導犬や補助犬への理解はまだまだ低く、身体障害者補助犬法(補助犬法)などで認められているにも拘らず盲導犬(補助犬)同伴による施設利用を断られるということが少なからず起きているのが現状です。
私たちはこの活動が盲導犬(補助犬)について広く知っていただくきっかけとなり、盲導犬とそのユーザーが、より快適に暮らせる社会になることを願っています。また、盲導犬とそのユーザーに限らず、さまざまな状況に影響を与え、より良い社会へと繋がることを願っています。
【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000235549&id=bodyimage1】
【概要】
●盲導犬が導入されて約80年、機能優先で見た目に配慮されたデザインではなかった。
●日本社会における盲導犬(補助犬)への理解不足がユーザーの社会的疎外感の一因に。
└法律で認められているはずの盲導犬(補助犬)同伴による施設利用を断られる。
●「プロダクトデザインの力でより良い方向へ変えられるのでは」と考えた京都芸術大学准教授 大江孝明がセイバンへ声をかけたことで共同開発が実現。
盲導犬(補助犬)を取り巻く課題 (関西盲導犬協会よりヒアリング)
◎盲導犬(補助犬)に対する日本社会の理解度が低い
●「衛生上の問題がある」「犬は入れてはいけないから」などの理由で盲導犬同伴による施設利用を断られる。
○身体障害者補助犬法で、公共施設や公共交通機関はもちろん、ホテルやレストランなど不特定多数の人が利用する施設は補助犬の受け入れを拒んではならないと定められています。
○盲導犬ユーザーは盲導犬の行動や健康面、排泄などの衛生面でも適切な管理を行うことができるよう指導を受けています。行った先で盲導犬を「静かに待機」させ、犬の毛が飛散しないようにブラッシングや時にはコートを着せて外出します。また、予防接種はもちろん、健康チェックも定期的に行っています。
●「かわいい」「めずらしい」などの理由で勝手に触ったり写真を撮ったりする人がいる。
○盲導犬はユーザーにとって大切なパートナー。勝手に盲導犬の写真を撮ったり、犬を見つめたり、さわったり、話しかけたりしないようにしてください。
●一部の誤った情報が独り歩きして盲導犬がすべてを誘導していると誤解が生じている。
○判断し指示をしているのは盲導犬のユーザーです。例えば、信号を渡るときなどに盲導犬が率先して誘導するという誤解がありますが、実際には盲導犬ユーザーが判断をしています。ユーザーは状況がわからず不安に思っていることもあるので、困っている様子のユーザーがいれば迷わず声をかけ、何かお手伝いが必要かどうか聞いてみてください。
【産学連携】セイバン・京都芸術大学 共同開発について
●経緯
盲導犬の装備のデザインは、日本への導入当初から実用レベルでプロダクトデザインがかかわった痕跡がありませんでした。そのことを起因とする問題の存在に着目した京都芸術大学プロダクトデザイン学科准教授 大江孝明は、「プロダクトデザインの力でより良い方向へ変えられるのでは」「これからデザイナーを目指す学生にとっても大切な学びがあるのでは」と考え、2016年からは関西盲導犬協会と連携して大学の授業でも取り扱うようになりました。授業を通して複数パターンを提案した後、その製品化に向け共同研究先を探す中で、1.耐久性と対候性に優れ、且つ軽量な素材使いに長けていること、2.金属パーツと皮革素材の結合のノウハウに長けていること、3.当時の授業の受講生が卒業後にセイバンに在籍していたことから、最良のパートナーになると考え、セイバンに声をかけたことが始まりでした。
●開発にあたるポイント
現代社会におけるハーネスの課題と向き合うため、盲導犬ユーザーとの対話や暗闇の中での生活を体験するワークショップ、目隠した状態での盲導犬との歩行とその観察などを通して、ユーザー・盲導犬・その姿を見かける人それぞれの視点に立って試行を繰り返すプロセスから生まれたデザインです。
具体的には、歩行時にハンドルを握りやすいか、盲導犬の動きを把握しやすいか、盲導犬のからだに負担がない形状か、ハーネスが与える印象が器具的でないか、長く使用できる耐久性があるかといった点です。これらの点については、関西盲導犬協会職員が実際に訓練をする中で繰り返しモニタリングを行いました。
また、盲導犬と生活をする中では、イスの下やテーブルの下に入るシーンがありますが、その際にハーネスのハンドルが邪魔で身動きできないという事態が起こらないかといった点にも考慮したデザインになっています。
【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000235549&id=bodyimage2】
株式会社セイバン 概要
名称:株式会社セイバン
本社:兵庫県たつの市龍野町片山379-1
代表者:代表取締役社長 泉 貴章
URL:https://www.seiban.co.jp/
1919年(大正8年)、兵庫県たつの市御津町出身の泉亀吉が大阪で泉亀吉商店を開業。当時は、播磨産の皮革を材料に、御津町室津の漁師らが冬場につくった財布やカバン、キセル入れなどを販売していたのが始まりでした。1946年から本格的にランドセルをつくり始めて75年間、お子さまのことを第一に考えたランドセルを開発・製造・販売しております。
2000年から3年の月日をかけて開発した機能「天使のはね」搭載のランドセル販売をきっかけに広く認知していただけるようになり、現在に至るまで市場シェアトップクラスを維持しています。現在はランドセル事業に限らず、保育事業や国内海外での大人向けバックパックの販売なども手掛けています。
京都芸術大学 概要
名称:京都芸術大学
所在地:京都市左京区北白川瓜生山2-116
代表者:学長 吉川 左紀子
URL:https://www.kyoto-art.ac.jp/
日本や世界から学生が集まる、13学科34コースからなる国内最大規模の総合芸術大学です。芸術を通して社会で必要な力を育成しています。芸術を学んだ学生が社会を変える「藝術立国」を教育目標に掲げ、通学課程では特に “社会と芸術”の関わりを重視した芸術教育を推進。企業や自治体などが抱える課題を、学生たちがアート・デザインの力で解決する「社会実装プロジェクト」が年間100件以上あります。学科を超えたグループワークや実際の仕事を通して、社会性を備えた表現者を育成しています。
教授プロフィール
大江 孝明 / 京都芸術大学 准教授 (プロダクトデザイン)
道具と人との新しい関係と、文化の継続性をベースに大学での研究とクライアントワークを行っている。
スウェーデンのKonstfack university of Arts, Crafts and Designなど海外の大学にも客員教員として招聘されている。
【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000235549&id=bodyimage3】
盲導犬に関するお問い合わせは以下までお願いいたします。
公益財団法人 関西盲導犬協会
住所:京都府亀岡市曽我部町犬飼未ヶ谷18-2
URL:https://kansai-guidedog.jp/
TEL:0771-24-0323 MAIL:info@kansai-guidedog.jp
<セイバン:報道関係者お問い合わせ先>
株式会社セイバン 大阪支社 社長室 舩越
携帯: 080-1400-1533
MAIL:pr@seiban.co.jp
<京都芸術大学:報道関係者お問い合わせ先>
京都芸術大学 広報課
TEL:075-791-9112
MAIL:kouhou@office.kyoto-art.ac.jp
配信元企業:株式会社セイバン
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