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 ノボキュア、2025年ESMO消化器がん学会にて膵臓がんに対する腫瘍治療電場(TTフィールド)の第3相試験であるPANOVA-3試験の最終副次評価項目データを発表へ



 ゲムシタビンおよびナブパクリタキセルとの併用によるTTフィールド療法において、複数の疼痛指標において統計的に有意かつ臨床的に意味のある効果が認められ、事後解析では切除不能な局所進行膵腺がん患者に対するオピオイド鎮痛薬の使用開始を大幅に遅延させた




ゲムシタビンおよびナブパクリタキセルとの併用によるTTフィールド療法を受けた患者では、健康状態の各指標において、悪化の進行が有意に遅延し、生活の質(QOL)がより長く維持された


これらのデータは、以前報告されたPANOVA-3での全生存期間の延長効果を補完するものであり、切除不能な局所進行膵腺がんに対する新たな治療選択肢となることが期待される、ゲムシタビンおよびナブパクリタキセルとの併用によるTTフィールド療法を支持するものとなっている

スイス、バール--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --ノボキュア(NASDAQ:NVCR)は、切除不能な局所進行膵腺がんを対象とした腫瘍治療電場(TTフィールド)療法の第3相試験であるPANOVA-3試験における最終副次評価項目の結果を発表する予定であることを明らかにしました。これらのPANOVA-3のデータは、2025年7月2日から7月5日までスペイン・バルセロナで開催される欧州臨床腫瘍学会(ESMO)消化器がん学会において、速報演題として口頭発表に採択されました。


「PANOVA-3試験においてTTフィールドと化学療法を併用した患者は、化学療法単独の治療群と比較して、全生存期間における大幅な改善に加え、疼痛の進行およびオピオイド薬の使用開始の有意な遅延も示されました。膵臓がんは衰弱を伴う疼痛を引き起こすことで知られています。これらの症状を遅らせることは、患者の全体的な生活の質を維持することにつながります。本試験では、そのような有望な結果が確認されました」と、Vall d’Hebron大学病院の腫瘍内科医であり、Vall d’Hebron腫瘍研究所(VHIO)の消化器・内分泌腫瘍グループ責任者であるテレサ・マカルラ医学博士は述べました。「PANOVA-3における全生存期間および生活の質に対する結果は、切除不能な局所進行膵腺がんに対して期待される標準治療として、ゲムシタビンおよびナブパクリタキセルと併用したTTフィールド療法を支持しています。」


PANOVA-3試験では、切除不能な局所進行膵腺がんに対する一次治療として、ゲムシタビンおよびナブパクリタキセル(GnP)との併用によるTTフィールド療法をGnP単独療法と比較して評価しました。本試験は主要目的を達成し、TTフィールド療法を受けた患者において、全生存期間中央値に対し統計的に有意な延長が示されました。


「PANOVA-3の結果は、切除不能な局所進行膵腺がんにおいて、TTフィールド療法が全生存期間をはじめとする患者の臨床的アウトカムを有意に改善できることを示しています」と、ノボキュアの最高医療責任者(CMO)であるニコラス・ルパン医学博士は述べました。「これらの新たなデータは、TTフィールド療法が膵臓がんの症状悪化を遅らせることで、患者の生活の質を維持する上でも意義のある効果をもたらすことを示しています。私たちは、2025年後半にTTフィールド療法の上市前承認申請を米国食品医薬品局(FDA)に提出することを心待ちにしています。」


PANOVA-3の結果


PANOVA-3の主要評価項目である全生存期間および無痛生存期間を含む複数の副次評価項目の結果は、以前にシカゴで開催された2025年米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会にて報告されました。


2025年ESMO消化器がん学会で発表される追加の副次評価項目データには、生活の質に関する全体的な結果および初回オピオイド使用までの時間に関する事後解析が含まれます。


生活の質の結果は、欧州がん研究治療機構(EORTC)の生活の質に関する質問票(EORTC QLQ-C30)および膵臓がんに特化した追加尺度PAN26を用いて評価されました。EORTC QLQ-C30およびPAN26は、全体的な健康状態および機能に加え、原因を問わない疼痛、膵臓の痛み、消化器症状の症状などを評価するための指標です。


TTフィールド療法をGnPと併用して治療を受けた患者では、GnP単独で治療を受けた患者と比較して、全体的健康状態の悪化までの期間において統計的に有意な遅延が認められました(中央値:7.1か月対5.7か月、p=0.023)。


原因を問わない疼痛による健康状態の悪化までの期間の遅延は、GnP単独で治療を受けた患者と比較して、TTフィールド療法をGnPと併用して治療を受けた患者において統計的に有意となりました(中央値:10.1か月対7.4か月、p=0.003)。


同様に、膵臓の痛みによる健康状態の悪化までの期間の遅延は、GnP単独で治療を受けた患者と比較して、TTフィールド療法をGnPと併用して治療を受けた患者において統計的に有意となりました(中央値:14.7か月対10.2か月、p=0.006)。


これらの結果は、2025年ASCO年次総会で報告された、統計的に有意な無痛生存期間の延長を補完するものです。この無痛生存期間は、無作為化から、視覚的アナログスケール(VAS)を用いてベースラインから20ポイント以上の疼痛増加または死亡までの期間として定義されました。TTフィールド療法をGnPと併用して治療を受けた患者では、中央値15.2か月の無痛生存期間が認められたのに対し、GnP単独で治療を受けた群の中央値9.1か月と比較して有意に延長しました(ハザード比 [HR] 0.74、95%信頼区間[CI]:0.56–0.97、p=0.027)。


消化不良および排便習慣の変化を除き、EORTC QLQ-C30およびPAN26に含まれるすべての消化器症状スケールにおいて、TTフィールド療法をGnPと併用して治療を受けた患者に有意な有利性が認められました。


事後解析において、初回オピオイド使用までの期間は、GnP単独で治療を受けた患者と比較して、TTフィールド療法をGnPと併用して治療を受けた患者において有意に延長しました(中央値:7.1か月対5.4か月、p=0.046)。


TTフィールド療法は良好な忍容性が確認され、新たな安全性シグナルは認められず、デバイスに関連する安全性の結果は、これまでのTTフィールドを用いた臨床試験と一致していました。デバイスに関連する有害事象(AE)としては、軽度から中等度の皮膚障害が最も多く報告されました。


同社はまた、膵臓がん開発プログラムに関する前臨床データのポスター2件を発表する予定です。


データ発表の詳細


口頭発表:速報演題#LBA3:PANOVA-3:局所進行膵臓腺がん(LAPC)患者におけるTTフィールド療法の疼痛および生活の質(QOL)に関する結果


発表者:テレサ・マカルラ医学博士、Vall d’Hebron大学病院、Vall d’Hebron腫瘍研究所(VHIO)、スペイン


日時・場所:7月3日、中央ヨーロッパ夏時間:午後2時10分/米国東部夏時間:午前8時10分、バルセロナルーム


ポスター#311P:膵管腺がん(PDAC)の前臨床モデルにおける、TTフィールドとゲムシタビンおよびナブパクリタキセルの併用効果


日時・場所:7月3日、中央ヨーロッパ夏時間:午後3時30分~4時30分/米国東部夏時間:午前9時30分~10時30分、展示エリア


ポスター#316P:膵臓がん細胞のTTフィールドとの併用によるフォルフィリノックス(FOLFIRINOX)治療に対する感受性の向上


日時・場所: 7月3日、中央ヨーロッパ夏時間:午後3時30分~4時30分/米国東部夏時間:午前9時30分~10時30分、展示エリア


PANOVA-3について


PANOVA-3は、局所進行膵臓腺がんに対する一次治療として、ゲムシタビンおよびナブパクリタキセルと併用されたTTフィールド療法の有効性および安全性を検証するための、国際的な前向き無作為化オープンラベルの第3相臨床試験です。患者は、ゲムシタビンおよびナブパクリタキセルと併用するTTフィールド療法を受ける集団と、ゲムシタビンおよびナブパクリタキセル単独を受ける集団のいずれかに無作為に割り振られました。


主要評価項目は全生存期間です。副次的評価項目には、無増悪生存期間、局所無増悪生存期間、客観的奏効率、1年生存率、生活の質、無痛生存期間、無穿刺生存期間、切除可能率および毒性があります。


PANOVA-3試験では、571名の患者が1対1の割合で無作為に割り付けられ、少なくとも18か月間の追跡調査が行われました。


膵臓がんについて


膵臓がんは最も致死率の高いがんの1つであり、米国ではがんによる死因の第3位i、ヨーロッパでは第5位に位置しています。ii全体的ながんの発症率および死亡率が横ばいまたは減少傾向にある一方で、膵臓がんの発症率および死亡率は増加しています。iii米国では毎年およそ67,000人が膵臓がんと診断されていると推定されておりiv、世界全体の発症数は500,000人を超えています。v膵臓がんの5年相対生存率はわずか13%です。vi


医師は病期段階に応じて、手術、放射線療法および薬物療法を様々に組み合わせて膵臓がんの治療を行います。動脈巻き込みを伴うものの、膵臓外への病変がない局所進行膵臓がん患者に対しては、標準治療として手術後に放射線の有無にかかわらず化学療法が行われます。残念ながら、局所進行例の多くは手術不能な段階で診断されるため、一般的に放射線の有無にかかわらず化学療法が唯一の治療選択肢となります。


腫瘍治療電場療法について


腫瘍治療電場(TTフィールド)は、さまざまな機序でがん細胞を死滅させる物理的な力を発揮する電場です。健康な細胞は、がん細胞とは異なる性質(分裂速度、形態、電気的特性など)を持っているため、TTフィールドが健康な細胞に大きな影響を与えることはありません。TTフィールド療法は、複数の異なる機序が連動して、がん細胞を選択的に標的化して死滅させます。TTフィールド療法は多面的な機序を持つため、承認された適応症のがん治療法に追加することが可能であり、化学療法、放射線療法、免疫チェックポイント阻害剤、標的療法と併用することで、あらゆる種類の固形がんでの効果を高めることが前臨床モデルで実証されています。TTフィールド療法は、臨床的な汎用性があり、さまざまな固形がんの治療における困難に対処できる可能性を持っています。


TTフィールド療法およびそのがん細胞に対する多面的な効果についての詳細はtumortreatingfields.comをご覧ください。


ノボキュアについて


ノボキュアは、その革新的な治療法である腫瘍治療電場(TTフィールド)療法の開発と商業化を通じて、最も進行性の高いがんの生存期間を延長することに取り組んでいる世界的なオンコロジー企業です。ノボキュアの製品は、成人の膠芽腫、非小細胞肺がん、悪性胸膜中皮腫を適応として、一部の国で承認されています。 ノボキュアは、膠芽腫、非小細胞肺がん、膵臓がんの治療における腫瘍治療電場療法の有用性を検証する複数の臨床試験を実施中または完了しています。


ノボキュアのグローバル本社はスイスのバールに位置しており、米国本社はニューハンプシャー州ポーツマスに、研究開発施設はイスラエルのハイファに構えています。会社に関する詳細は、Novocure.comをご覧いただき、LinkedInTwitterで@Novocureをフォローしてください。


将来の見通しに関する記述


本プレスリリースには、過去の事実や現在の状況に関する記述に加えて、将来予想に関する記述が含まれている場合があります。将来予想に関する記述は、ノボキュアの将来の出来事に対する現在の予測や見通しを示すものです。これには、研究プログラムにおける科学的進展の見込み、臨床試験の進捗、将来の製品の開発、臨床結果の解釈、規制当局の承認の見通し、製造開発およびその能力、自社製品の市場展望、保険適用、第三者支払者からの回収、その他過去の事実ではない事項に関する記述が含まれる場合があります。これらの将来予想に関する記述の一部は、「予想する」「見積もる」「期待する」「見通す」「意図する」「計画する」「信じる」などの語句や、それらと同様の意味を持つ用語によって識別できる場合があります。ノボキュアの業績および財務結果は、これらの将来予想に関する記述に示された内容と大きく異なる可能性があります。これは、一般的な財務・経済・環境・規制・政治的状況に加え、2025年2月27日に提出されたForm 10-Kによる年次報告書やその後の米国証券取引委員会(SEC)への提出書類に記載された、ノボキュアが直面するその他の特有のリスクや不確実性などに起因するものです。これらのリスクや不確実性を踏まえると、これらの将来予想に関する記述のいずれか、またはすべてが誤りである場合があります。したがって、そのような要因や将来予想に関する記述に依拠すべきではありません。さらに、ノボキュアは法的義務がある場合を除き、将来予想に関するいかなる記述についても公に更新する意図はありません。本書に含まれる将来予想に関する記述は、記載日時点においてのみ言及されるものです。なお、この議論は、1995年米国私募証券訴訟改革法により認められています。


iアメリカ癌協会。Cancer Facts&Figures 2025。アトランタ:アメリカ癌協会、2025年。


ii国際がん研究機関。Cancer TODAY 2024。データ版:Globocan 2022年。https://gco.iarc.who.int/today/en/dataviz/bars?types=1&mode=cancer&group_populations=1&sort_by=value0&populations=908。2025年6月24日アクセス。


iiiアメリカ癌協会。Cancer Facts&Figures 2025。アトランタ:アメリカ癌協会、2025年。


ivアメリカ癌協会。Cancer Facts&Figures 2025。アトランタ:アメリカ癌協会、2025年。


v国際がん研究機関。Cancer TODAY 2024。データ版:Globocan 2022年。https://gco.iarc.who.int/today/en/dataviz/pie?mode=population&group_populations=0&cancers=13&types=0&show_table_pie=1。2025年6月24日アクセス。


viアメリカ癌協会。Cancer Facts&Figures 2025。アトランタ:アメリカ癌協会、2025年。


本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。


Contacts


Investors:

Ingrid Goldberg

investorinfo@novocure.com


Media:

Catherine Falcetti

media@novocure.com

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